【2022年2月8日更新】
キヤノンのフルサイズ機 EOS 6D からマイクロフォーサーズ機へシステムごと移行したことは、個人的に大革命でした。
13年間キヤノン一筋でレンズも集めてきたので、悩みに悩んだ上での重大決心でありました。
その移行したマイクロフォーサーズの所感については、散々書いてきましたので、当記事では「とても良かった」とだけ言っておきますが、マイクロフォーサーズのレンズも非常に良い玉ばかりでした。
マイクロフォーサーズ E-M1 markIIを使って感動したこと
移行した当初は、センサーサイズが小さいことをすごくネガティブにしか捉えてなくて、必死にマイクロフォーサーズ画質の欠点を探すような写真の見方しかできていませんでした。
ただ、10ヶ月近く使用してきて、画質面でもビハインドを感じることなんてほとんどないことに気づきました。 逆に良く感じる部分が多いんですよね。
- その差はレンズ性能か
- 安価なキットレンズも高画質でオススメできる
- 任務は日常を別世界へと誘うこと LEICA DG SUMMILUX 15/F1.7
- 黒魔術により覚醒した濃密描写 LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
- 聖域(サンクチュアリ)をも超越したクロノスタシス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
- 彼方をも支配する究極の力(アルティメットフォース) LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S.
- 【NEW】霞を解き放ち集結せよ、サンクルミエール(5つの光) LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7 ASPH.
- その他のレンズ
- まとめ
その差はレンズ性能か
画質は物理的なセンサーサイズの壁を超えることはないと思います。 技術差がなければセンサーサイズと画質は、ある程度比例するでしょう。
ただ、センサーサイズとレンズ設計(容易さ)というのは、反比例しているというのを、最近とても実感します。
もちろん、筆者に設計の知識があるわけでもなく何もわかりませんから、ユーザー目線での推測にすぎません。
筆者が所有していた、比較的新しめのLレンズEF 24-70mm F4 ISなどと比べても、全然見劣りしていないというか、オリンパスPROレンズやパナソニックライカレンズの方が良いんですよね。特に周辺部の解像や収差や歪みは。
もちろん同じ時期に所有していたわけではないので、純粋な比較検証はできていませんが、その他のレンズを含めて、キヤノン時代の写真を見返すとそう感じる部分が多いです。
ただF2.8と比べれば…、もっと良い単焦点と比べれば…、その限りではないとは思います。
電子的な補正も介入していると思われますが、どのレンズにどこまで補正されているかわかりません。一部大手サイト記事には補正されていないという記載もあったりするので定かではありません。
安価なキットレンズも高画質でオススメできる
オリンパスPROレンズ、パナソニックライカ(パナライカ)レンズは全体的に、価格帯もLレンズよりは多少お手頃ですし(とはいえ高いが)、サイズもコンパクトなことを考えると、やはりレンズ性能を出しやすいんだと思います。
マイクロフォーサーズはPROやパナライカじゃないレンズもほぼ欠点がなく、画質も良いんですよね。
キヤノンの頃使っていた凡レンズは、古い設計が多いこともあり、結構ひどかったです(^^;
画質とは関係ありませんが、PRO・パナライカレンズの鏡胴はすごく高級感あるんですよね。
と、前置きが長くなりましたが、今年マイクロフォーサーズに乗り換えたばかりなのに手持ちレンズは7本(追記 2020年1月現在 15本)になってしまいました。
全部のレンズが甲乙つけがたく良く、焦点距離も違うので比べるのは難しいですが、その中でも自分好みのお気に入りレンズを紹介したいと思います。
もちろんすべてめっちゃオススメできるレンズです。
なんとなく、厨二っぽい見出しをつけてみます。
任務は日常を別世界へと誘うこと LEICA DG SUMMILUX 15/F1.7
35mm換算30mmの広角単焦点レンズなのですが、GRで培われた焦点距離(28mm)がしっくりきて、すんなりスナップが撮れます。 GRは開放からキレッキレで超お気に入りカメラの一つでもあるのですが、AFがねぇ。AFが遅いのはもちろん、合わないことも多々ありまして。
あと、天気が良いと液晶が見づらい。
このレンズをGX7 markIIにセットすることで完全に、ポストGRとなってしまいました。
GRほどのキレはないですが(それはどのレンズを使っても)、とはいえ、GRが異常なだけで、トップレベルのキレであることは間違いないです。
開放から十分シャープですが、F2ほどの絞りで、ハイレゾショットでもピークのシャープさになります。
あと、やはり色の表現が程よく濃いめで艶やかという印象です。
写りも良いのですが、とてもコンパクトなのにレンズ鏡筒の質感も良く使っていてその気にさせるレンズです。
しかもライカなのに安価で、スナップ好きにはとてもオススメです。
LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 は安価で写りの良い最高のスナップレンズ - toshiboo's camera
やはり、絞りリングが有効になるパナソニックのカメラで使うと、より操作感もいい感じです。
黒魔術により覚醒した濃密描写 LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.です。またもやパナソニックライカレンズです。
35mm換算85mmとなる、中望遠単焦点レンズとなります。
先日購入したばかりで、まだ持ち出し機会が少ないのですが、今の所文句なく一番雰囲気を感じるレンズです。
シャープでコントラストが高く、濃厚でボケも美しい。
マイクロフォーサーズでオートフォーカス単焦点を楽しむなら、ベストな選択肢とも言えるでしょう。
レンズの作りも非常に良く、金属フードが最高の雰囲気を醸し出しています。
これも、絞りリングはパナソニックのカメラでしか動きませんし(もちろんボディ側で設定できる)、レンズ内手振れ補正もオリンパスのカメラではOFFにしないといけないという(ボディ内補正と連動できない)縛りがありますので、パナソニックのカメラで使うと最高です。
ポートレートに最適なのは言うまでもありませんが、中望遠スナップでも、マイクロフォーサーズとは思えぬボケ量ボケ味で作品の幅を広げてくれます。
最高に濃厚で濃密な描写 NOCTICRON 42.5mm F1.2 - toshiboo's camera
↑ 全て開放F1.2です。と思ったら最後のだけF1.8でした。
もちろんお値段も結構しますが、中古の玉も比較的流通しているので、ぜひ一度味わってみてください。
聖域(サンクチュアリ)をも超越したクロノスタシス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
このレンズはずるいですよ。
描写も文句なく良いのに、24-200mm(35mm換算)の画角がこれ一本で撮れるんですから。
8倍超の便利ズームかと思いきや、その画質は文句のつけようがありません。
シビアに見て、ハイレゾショットだと開放F4がわずかに甘いというくらい。
通常の撮影であれば、開放から十分隅々までシャープです。
コントラストも強くパキッとした絵が撮れる。
しかも、E-M1 markIIと組み合わせれば、手持ち3秒くらいの撮影が、普通に手ブレを気をつけるだけで撮れてしまう。
鍛錬した猛者は手持ち10秒の壁を突破しています。
まさにクロノスタシス(時計の針が止まって見える現象)です!
いや〜、本当恐ろしいですよ。
これぞマイクロフォーサーズの底力というか、マイクロフォーサーズだからなせる技というか。すごいです。
オリンパスOM-Dの手持ち長秒チャレンジが凄まじい - toshiboo's camera
これを持ってスナップ撮影すると、単純に撮影アイディア、表現力というか発想力の幅がすごく広がります。
ワクワクして撮影ができるタイミングがより多くなるので、感受性もより刺激されます。
どれか一本しか残せないというなら、このレンズを選ぶことになるでしょう。
最初に買うべき一本としても非常におすすめです。
#002 マイクロフォーサーズ神レンズvol.1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
というわけで、泣く泣く3つに絞って紹介してみましたが、本当どれも甲乙つけがたいレンズです。
2020年1月27日 追記
愛おしきレンズがまた増えてしまいましたので、追記させていただきます。
彼方をも支配する究極の力(アルティメットフォース) LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S.
価格もマイクロフォーサーズレンズ中最高額*1を誇るアルティメットレンズですが、その描写も価格に似合った最高のものとなっています。
単焦点パナソニックライカレンズらしく、とても濃密でシャープな描写です。
NOCTICRONに似た雰囲気を醸し出すその描写ですが、その色気はさらに増し大口径超望遠レンズの被写界深度と相まって、もっとも美しく被写体を浮かび上がらせることができるレンズかと思います。
35mm換算 400mmの超望遠域なので出番は限られますが、このレンズを使いたいがために撮影目的を変更することもあるほど魅惑のレンズです。
今年はG9 PROと200mmF2.8で白鳥を撮ってきた【2020年8月更新】 - toshiboo's camera
#004 マイクロフォーサーズ神レンズvol.3 LEICA DG ELMARIT 200mm F2.8 POWER O.I.S.
2022年2月8日 追記
【NEW】霞を解き放ち集結せよ、サンクルミエール(5つの光) LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7 ASPH.
メーカー自ら単焦点レンズ5本分とうたっている、世界初のF1.7通しのズームレンズです。
通しでF1.7ですからね。それだけでもすごいです。
焦点距離は20〜50mm(35mm換算)
20mm、24mm、28mm、35mm、50mmとまさにサンクルミエール(5つの光)
20mmスタートという若干変則的な焦点域ですが、実際に使ってみるとなかなかの使い出がある画角です。
その描写力もものすごく、コントラストが高く色のりも抜けも良く、全域開放から単焦点レンズを凌ぐほどの解像力です。サンクルミエールに偽りなしです。すごいレンズです。
その他のレンズ
開放から驚異的な解像 超広角ズームM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO 超広角なのに開放からキレっキレなレンズ【2020年8月更新】 - toshiboo's camera
#003 マイクロフォーサーズ神レンズvol.2 M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
初めて使った時、神レンズと確信 望遠ズーム M.ZUIKO ED 40-150mm F2.8 PRO
伊丹空港千里川土手で飛行機撮影のレンズ選びと設定など(駐車場情報あり) - toshiboo's camera
もうフルサイズは必要ないと感じた 大口径標準単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
マイクロフォーサーズ25mm単焦点レンズ対決(LUMIX G 25mm/F1.7 vs 25mm F1.2 PRO) - toshiboo's camera
25mm F1.2 PROでライブ撮影してきた - toshiboo's camera
最大撮影倍率2.5倍(35mm換算)で見たことのない世界 コンパクトマクロレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
とても写りが良く、めちゃくちゃ寄れるマクロレンズ 30mm F3.5 Macro - toshiboo's camera
オールドレンズも
あと、マイクロフォーサーズではないですが、ヤシカコンタックスのPlaner 50mmF1.4 もあります。
一絞り絞ればこいつもめちゃくちゃよく写ります。
逆光などはフレアもゴーストも出やすいですが、シャープでNocticronより濃厚で暖かみのある描写です。
何よりEVFでのマニュアルフォーカスのやりやすさは、一度使うとOVFを使う気になれないほど快適です。
まとめ
結局手持ちのレンズ全部貼り付けてしまいました(笑)
本当全部、魅力的で描写の良いレンズばかりです。
描写の良さはレンズの良さで、写真はレンズで撮っているんだなぁと実感できます。
他社カメラをお使いの皆さんも、是非、銘玉揃いのマイクロフォーサーズ沼へお越しください(笑)
*1:追記:現在はM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROが最高額