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マイクロフォーサーズ最高額レンズ パナソニックLEICA DG ELMARIT 200mm / F2.8 / POWER O.I.S.レビュー【2020年8月更新】

【2020年8月更新】

今回レビューするのは、マイクロフォーサーズレンズ史上最高額、メーカー希望小売価格 420,000円(税抜)となるパナソニックのLEICA DG ELMARIT 200mm / F2.8 / POWER O.I.S. (H-ES200)です。

メーカー希望小売価格はアレですが、実売で30万円前後となります。

このレンズ、評判やレビューがあまりなく、高額なだけに買うのをかなり躊躇していましたが、思い切って購入してしまいました。

結果的には価格に見合った非常に素晴らしいレンズでした。

キャッチ画像


M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROとの比較

短期間ではありましたが、ちょうど競合するM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROと同時に所有することができましたのでいくつかの比較検証をしました。

マイクロフォーサーズですのでLEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8の画角は35mm換算で2倍の400mmとなり、付属の×1.4テレコンバーターDMW-TC14をつけると35mm換算 560mmになります。

別売りの×2.0テレコンバーターDMW-TC20を使えば35mm換算 800mmになります。

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROは35mm換算 600mm、×1.4テレコンバーターMC-14を装着して35mm換算 840mmとなり、競合する焦点域となります。

www.toshiboo.com

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手ぶれ補正に関してはED 300mm F4.0 IS PROに一歩譲るものの、ファインダーを覗いた感じの安定感はLUMIX G9 PROとLEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8の組み合わせが抜群に良かったです。詳細はリンク先の記事を読んでいただくとして、E-M1 markIIボディで再び選び直すとしても自分ならLEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8を選ぶかと思います。

とはいえAF追従性能までは比較検証できませんでしたので、主な判断基準は描写の良さと、コンパクトさと、焦点距離の使い勝手の良さでしょうか。

パナソニックボディでしたら間違いなくこちらを選ぶべきでしょう。


価格差

でもマイクロフォーサーズレンズ最高価格でズバ抜けてお高いんでしょ?と言うことで冒頭にも書いた通りお高いんですが、中古も新品もこの二つのレンズの価格差はおおよそ4万円前後となっております。

LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWERには×1.4テレコンDMW-TC14が付属しますので、実質価格差はほぼないと考えても良いかもしれません。確かにテレコンを付けた280mmF4の状態のみで考えれば差額ほど高価ではありますが、テレコンを外して200mmF2.8として使える分LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8の方が使えるシチュエーションは多いですし、日常でより使いやすい画角ではあります。


素晴らしい質感とデザイン

フードは巨大なのですが、レンズ自体はコンパクト。35mm換算400mmF2.8と考えると非常にコンパクト。フードを外した全長は約17.4cm。所詮200mmF2.8と考えるとそうでもないですが😅


フードをつけていない状態

フードをつけた状態

フードつけた状態だと倍に近い長さ


ただ見た目のコンパクトさとは裏腹に約1.25Kgと結構な重量があり、かなりの塊感があります。


絞りリング


近代的で工業製品然としたミニマルでフラットなデザインなのですが、刻印されたライカフォントと相まってなんとも言い難いオールドレンズのアレとは違ったセクシーさがあります。 オール金属製でマットな仕上がりの鏡胴とローレットが刻まれたしっとりと動くフォーカスリング。手に伝わる冷たさに精密機械を感じ、なめらかで精巧な動きに作り手の熱さを感じる、眺めながら触りながら酒が飲める数少ない最新レンズです。

酔っ払って落とさないようにしましょう。



三脚座のデザインも素晴らしく、脱着部も非常に精巧で手回しのネジで台座だけが取れる構造なのにとてもガッチリしています。惜しい点としてはアルカスイス互換溝が付いてないことくらいでしょうか。


三脚座


あって良かったフォーカスメモリー

やはり、大デフォーカス時に葉っぱなどの自然物に対してピントが合わせづらい現象は、パナソニックの空間認識技術を持ってしてもコントラストAFだけでは弱いかなと言う感じがします。もちろんそんな状況だと位相差AFでも合いにくいんですが、ハマると何回構図を変えて合わせ直しても全くダメなんですよね。


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この時は、LUMIX G9 PROにオリンパスレンズのみでした。

その後LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8に変えて多少良くはなったものの、ダメな時はやっばり全然ダメです😅

そうなると、MFで一旦フォーカスを手前に合わせてやるか、地面など近くて平面的なものにフォーカスを合わせてから構図を戻すんですが、この望遠域でそんなことしてると被写体を見逃してしまいます。


レンズボタンスイッチ類


このレンズにはワンボタンでフォーカス位置を記憶させて呼び出すとこができるフォーカスメモリー機能が搭載されています。

事前にフォーカスメモリーである程度手前に合わせておきいざという時呼び出すと、非常にスムーズに再AFができます。位相差センサーでも合わない時は多少フレームを動かす必要があるのでそれに比べてもスムーズです。

そもそも、全くリカバリーできない状況になるのが問題なのですが(笑)



追記:AF近側にて問題解消

G9 PROのファームアップ(2019年11月に公開されたファームウェアVer.2.0)で搭載されたAF近側機能をいずれかのボタンに割り当てることによって上記の問題は解消され、レンズ側のフォーカスメモリーに頼らなくてもよくなりました。


ファインダー像の安定感がハンパない

これはLUMIX G9 PROと組み合わせた場合の話ですが、ボディ内・レンズ内手ブレ補正機能の複合技「Dual I.S.2」によるファインダー像の安定感が素晴らしいです。

おかげで手持ち400mmスナップなんてことやっても、撮影しやすくとても楽しいです。

シャッター切る前後のファインダー像の移動量がすごいです。それだけセンサーがシフトして耐えてくれてるんだと実感します。

前記の通り、画像結果の比較テストではE-M1 markIIと300mmF4に一歩及ばずと言った結果でしたが、ファインダー像の安定感は抜群にこっちが良いんですよねー。もしかしたらテスト時のAFして像が止まってからシャッターを切る自分のタイミングがLUMIX G9 PROにとってベストではなかったのかも!?とか思いますが流石にこれはわかんないですね。

まあとにかく、ファインダー像が安定することは撮影の楽しさと直結するなとつくづく実感しました。


やはり文句ない描写性能

まだお散歩スナップしかしていませんが、とにかく何を撮っても楽しくて美しいです。

やっばり開放から合焦部はカリカリ。ボケも美しくて、色乗りも濃厚なのに派手すぎない。

そんな感じで良くあるレンズの褒め言葉になってしまいますが、今までのその表現とは一線を画しています。

紅葉葉子猫紅葉

うーん、早く白鳥撮りに行きたい〜!

でも、寒〜い(笑)


おいそれと買える価格帯ではありませんが、超望遠域で野鳥やスポーツなどを撮影される方にとっては決して高くはなく、むしろリーズナブルではないでしょうか。

AF追従秒間20コマ連写と素晴らしい操作性を備えているのになぜかめちゃくちゃ安いLUMIX G9 PROとの組み合わせは最高のコストパフォーマンスです。

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LUMIX G9 PROも最高にオススメですよ〜

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#004 マイクロフォーサーズ神レンズvol.3 LEICA DG ELMARIT 200mm F2.8 POWER O.I.S.