先日、彼岸花(曼珠沙華)を撮影しに行ったっので、彼岸花のフォトレポートでも書こうと思っていたのですが、ちょっとしたトラブルというか不安に感じることがあったので報告したいと思います。
AFが効かなくなるトラブル
トラブルはというと、タイトルにもありますように、パナソニックLUMIX G9 PROにオリンパスM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROまたはM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROをマウントした時にAFが効かなくなるというものです。
結論
結論から言うと、
上記の組み合わせにて草花のような細かな被写体だと望遠レンズのフォーカス距離差をリカバリーする能力がとても低い。
純正パナソニックレンズでそれがどのくらい改善されるかわからない
と言う感じです。いまのことろ。
【追記】AF近側の設定で問題解決
2019年11月に公開されたファームウェアVer.2.0。
これに搭載された「AF近側」にて本記事に挙げている問題点は、ほぼほぼ解決されました。
いずれかのFnボタンにAF近側を割り当てると良いでしょう。筆者はコントロールホイールの上ボタンに設定しております。
通常のAFがわりに使っても悪くはないですが、手前側からスキャンするためAFが遅くなります。シーンによっては使いづらい可能性もありますので通常のAFと併用するのが良いでしょう。
以下記事内容はファームウェアVer.2.0以前のものとなります。
問題のシチュエーション
トラブルになったシーンというのは、彼岸花を撮影している時、クロアゲハが3頭*1じゃれあって飛んできたので近景気味の彼岸花にフォーカスを合わせようとしたら全くピントを合わせられませんでした。全くです。
レンズを下に向けて、彼岸花を大きくフレームに入れても合いません。
その時中央のカスタムマルチエリアAFにしていましたが、1点に切り替えてもまったく合う気配がなく、慌ててフォーカスクラッチでMFに切り替えたものの時すでに遅し。
蝶は飛んでしまって超(蝶)決定的瞬間を撮り逃してナショナルジオグラフィック写真賞を逃してしまいました(笑)
いやー実に残念!w
例えばこういうシーンでど真ん中にエリアAFや一点AFポイントを持ってきても蝶どころか花にも合焦しませんでした。どこにも合っていない全体がボケた状態で止まります。AF非合焦の赤枠が出るわけでもなくシャッターもおります。
ドライブモードはSH1(秒20コマ)のプリ連写*2で、AFはAFCを選択していました。
親指AFを設定していますが、AFの押し直しやレリーズ半押しの押し直しなどもまったく効果はありませんでした。
この時は、蝶を撮るのに夢中で、検証目的なことはしていませんでしたが、その後もちょくちょくそんな状況がありました。
逆光気味だから?
思い返せば、AFが合わなかったのは主に逆光気味のシチュエーションが多かったかなという気がします。
と言っても、思いっきりの真逆光でもなく、彼岸花が陽に照らされている程度の状況です。
ただ、逆光時以外もAFが合いにくいと感じたこともありましたので、主要因ではないと思います。
AF自体は作動している
もしかしたらフォーカスリミッター?かとも思いましたが、ED 300mm F4.0 IS PROのスイッチはフォーカスリミットOFFになっていましたし、G9 PROの本体でもその制御はありません。
レンズFnボタンなどにフォーカスストップを割り当てることができますがそれも設定していません。
ただ何と言っても大きな葉っぱなどにはちゃんとAFが効いたのでその線はないでしょう。
空間認識が十分に効いていない?
これを一番疑いました。
オリンパスのレンズということで、パナソニック独自の空間認識技術(DFDテクノロジー)が十分に働いていないから?とも思いました。
とはいうもののパナソニックの望遠レンズを所有していないので試しようがありません。
一応、標準ズームLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0を持って行ってましたので、それは試しましたが問題なく合焦します。しかしこれも焦点域が違いすぎてあまり参考にならないでしょう。
後日改めてテストしてみた
近所の公園で葉っぱを相手にテストしてみましたが、やはり比較的細かいような自然物では同じような現象が起きます。
自然物と言ったのは、室内で段ボール箱や筆立てを相手にテストしてもほとんど問題ないからなんですけどね。このような自宅で部屋の中にあるようなものだとほとんど問題ないんですけど、ちょっと花や葉っぱのようにごちゃっとしているものだと合わない感じです。
40-150F2.8 PROと300mmF4 IS PROに加えて12-100mmF4 IS PROも持って行き望遠端でテストしましたがやはりどれも同じような現象が起きます。
E-M1 markIIでテストするとまれにフォーカスが合わなくなるもののほとんど問題が起きません。 もし合わなくても、少しずらしてAFし直すと合焦します。
ははーん
ここで、確信したのが「フォーカス距離差のリカバリ能力が極めて低いなコイツ」ということでした。
この場合リカバリーというのが正しいのかわかりませんが。
望遠レンズで遠景から前景のような距離差がある時にフォーカスが迷ったり合わなかったりすることは、普通に一眼レフカメラでもあるのですが、それがあまりにもできなさすぎるということです😅
なので、AFボタンを押しながらフォーカスリングを回すリアルタイムMFで近いところまでフォーカスを持ってってやってからAFボタンを押しなおすとすっと対象物にフォーカスが合いました。
今まで使ってたカメラだとこんな場合、少し大きめに被写体をフレームに入れてやれば合わないことはなかったんだけどなぁ😅
これが、オリンパスレンズと空間認識技術との相性なのか、パナソニックカメラの限界値なのかわかりませんが。
ま、リカバリする方法がわかったのでとりあえずは良いのですが、フレームをずらして被写体(または同等距離のもの)を大きく入れて戻す方法が全然使えないとなるとめんどくさいなとは感じます。
もちろんフレーム8割方をその距離のもので覆いつくすくらいならAFは合うのですが、半分くらい埋めてもAF来ないんですよね…(^^;
LUMIX G9 PROと300mmF4 IS PROや40-150F2.8 PROだとこれくらいでも、手前の葉っぱには全くピントが合いません。全くです。 E-M1 markIIとの組み合わせだとほぼ合います。(合わないこともありますが)
こんな200mmF2.8を導入する計画も立てているのでちょっと不安です。
せめてパナレンズでは普通の一眼レフ程度にフーカス距離差に対応してくれてるといいんですが…。
パナのボディで望遠レンズを使われている方、どうですか?