【2022年2月 更新】
マクロレンズって楽しいですよね。
いつも見慣れて撮り飽きた散歩道も、マクロレンズを手に歩くことで今まで見たことのないようなパラレルミクロワールドを体感することができます。
ほんと、小さな世界ではこんなことが起こってるのかとマクロレンズを通して初めて気づくことが多いです。
今回は、そんなもっとも寄れるレンズであるマクロレンズを探ってみました。
フルサイズ機なら1倍程度のマクロレンズですが、マイクロフォーサーズなら35mm換算 1.5倍も2倍も当たり前! ますますマクロ撮影が楽しめるフォーマットだと思います。
そしてなんともキレの良いレンズが多いこと。
マクロ域での描写が良さから昆虫写真などを撮られる方はマイクロフォーサーズを使われている方が多いです。
本数は多くありませんが、マイクロフォーサーズマウントでマクロ撮影が可能なレンズを紹介します。
- マクロレンズは写真の腕をあげる?!
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
- M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
- LUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. H-HS030
- LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. H-ES045
- (余談) ピンポイントAFとAFポイントスコープ
- サムヤン 100mm F2.8 ED UMC MACRO
- FREEWALKER 20mm F2.0 SUPER MACRO 4-4.5:1
- 【NEW】PERGEAR 60mmF2.8
- (番外編)マクロコンバーターレンズ MCON-P02
- (番外編)ハーフマクロも等倍マクロに!
- まとめ
マクロレンズは写真の腕をあげる?!
マクロ撮影って写真の勉強ができて腕をあげることができる恰好の題材だと思うんですよね。
簡単に説明しますと、
- 被写体に近づくのでとってもボケる(被写界深度*1が超浅い)
- ボケすぎて被写体がよくわからなくなる
- 被写界深度を稼ぐために絞る
- 絞るとシャッタースピードを遅くしないといけない
- 被写体が近いだけあってプレ(被写体ブレ、手ブレ)の影響がめっちゃ大きい
- シャッタースピードをはやくするためにISO感度を上げる
- ノイズが増える
- ノイズが増えるの嫌なので絞りを開ける
- スタートに戻る
この、絞り・シャッタースピード・ISO感度という露出の三大要素のジレンマを如実に体験することができるのでこの関係性を身をもって知るためにもとってもオススメです。ライティングなんかも考えなきゃいけなくなったりしてとっても楽しいですよ😘
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
- 参考価格 約4万3,000円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.19m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 185g
- 最大撮影倍率(35mm換算)2.0倍
- 防塵防滴
マイクロフォーサーズの代表的なマクロレンズといえばこちら。
35mm換算120mmと少々望遠気味になりますが、ある程度距離が必要となる警戒心の強い昆虫などの撮影には最適な焦点距離の一つと言えるでしょう。
優秀な手ブレ補正が搭載される機種が多いマイクロフォーサーズ機とはいえ、ブレにシビアなマクロ域。望遠寄りなこともあるので手持ちで撮影する場合、手ブレにはさらなる注意が必要です。
筆者は店頭で一度だけですが試したことがあります。
フォーカスリミッターが備わっておりマクロ域でもAFがどっかに行っちゃうことが少なくなります。それでも迷いますが。
1:1というポジションもあり最短撮影距離までピントを持っていってくれます。マクロ撮影で大きくフォーカスアウトしているときに一旦1:1で最短撮影距離までフォーカスを持っていくとその後のAFやMFがスムーズです。
何れにしてもフォーカススピードはそれほど速くない印象です。
撮影距離が一目でわかる表示窓(距離指標)もついており、MF時でもおおよそのフォーカス位置の判断がつきやすいです。
MFで手前と奥のどっちにフォーカスアウトしているのかわからなく右往左往することがよくありますが(ないです?)そのリカバリーに役立ちます。
この価格なのに防滴防塵となります。素晴らしい。
注意すべき点としてはフードは別売で、その別売スライド式フードLH-49は実売価格4,500円程度と結構なお値段です。
筆者が次に是非とも欲しいマクロレンズとなります。
中古は3万4,000円程度からあります。安いなぁ🤤
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
- 参考価格 約2万8,000円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.095m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 128g
- 最大撮影倍率(35mm換算)2.5倍
筆者が所有していて超オススメのマクロレンズがこちらになります。
なぜ超オススメかというと、安い、軽い、キレイ、超寄れる。三拍子にしようと思ったら四拍子になりましたが、まあとにかく手放しでオススメできるレンズです。
35mm換算60mmと近めのこともあって、最短撮影距離はなんと0.095m。9.5cmですよ?!センサー面からの距離になりますので実際にはレンズにくっつかんばかりの距離で撮影可能です。
最大撮影倍率はなんと2.5倍(35mm換算)今までに見たことないびっくりするような写真が撮れること間違いありません。
マクロ域以外の写りも非常に良く、ほぼ標準域となる焦点距離も相まってこれ一本つけっぱなしスナップも非常に快適です。
ボケも大変美しく、点光源の丸ボケも開放から端正な円形でボケてくれます。
そしてとてもコンパクトで128gと超軽量。
そしてこのお手頃価格。
オススメしない理由がありません。
しかも中古なら2万3,000円程度からあります。
LUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. H-HS030
- 参考価格 約3万3,000円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.105m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 180g
- 最大撮影倍率(35mm換算)2.0倍
このレンズも非常に定評のある名玉です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroを購入する際にも迷いました。
比べれば最大撮影倍率が少し低いことと、当時はE-M1 markIIがメイン機だったこともあり、このLUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.を選びませんでしたが、パナソニック機がメイン機となった今なら選ぶかもしれません。
そのくらい両方とも良いレンズです。
パナソニック機ならレンズ内手ブレ補正も活きますしね。
最短撮影距離も10.5cmとほぼレンズ直前まで寄ることができます。
作例を拝見した限りの印象ですが、やはりパナソニックらしく色乗りが良い印象です。ボケも滑らかでシャープさも十分で非常に良く写っています。
先ほども触れたように光学手ブレ補正を搭載していますので、筆者がついうっかり手がすべって買ってしまったLUMIX GF9のようなボディ内手ブレ補正を持たない機種なら、このレンズを使うとメリットが大きいです。次に紹介するLEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. H-ES045にも手ブレ補正は搭載されています。
中古なら2万7,000円程度から。
LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. H-ES045
- 参考価格 約5万9,800円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.15m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 225g
- 最大撮影倍率(35mm換算)2.0倍
パナソニックのライカレンズ、通称パナライカの単焦点レンズの写りに魅了されていることもあり、 このレンズが非常に気になっています。
マイクロフォーサーズ初のマクロレンズということもあって、発売年が2009年と少々古いのが気にはなりますが、作例を拝見するかぎり描写においては心配する必要はなさそうです。
若干AFが遅いという話もありますので、いっそモデルチェンジしてくれると手が出しやすいのですが…。
ただ、発売が古いと逆に良いこともあって中古は3万9,000円程度からとパナライカにしてはお求めやすい価格です。
筆者はCanon 6Dを使用していたころ、ずっとタムロンのSP AF90mm F2.8 Di MACRO(通称タムキュー)を使用していました。慣れ親しんだマクロの焦点距離ということもあってさらに興味津々でついうっかり手が滑りそうです。
(余談) ピンポイントAFとAFポイントスコープ
ちなみにパナソニックの多くのカメラにはピンポイントAFやAFポイントスコープ*2という機能がありまして、ピクチャーインピクチャーまたは全画面で拡大しながらさらにその中でAFができるので、MF必須と言われがちなマクロ撮影でもAFの使い勝手が非常に良かったりします。
オリンパスの一部機種にも全画面拡大のみとなりますがスーパースポットAFという同等の機能があります。
そんなミラーレス機ならではのAF機能の恩恵に預かるにはここまで紹介したレンズになります。
以下からはMF専用のレンズとなります。マイクロフォーサーズはもちろん多くのミラーレスカメラなら拡大表示やピーキング表示で格段とMFのピント合わせが超やりやすいですよ。
乱視近眼老眼の筆者は一眼レフ機ではMFのピント合わせなんて至難の技でしたが、ミラーレス機なら楽々です。
サムヤン 100mm F2.8 ED UMC MACRO
- 参考価格 約6万円
- フィルター径 67mm
- 最小絞り F32
- 最短撮影距離 0.307m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 725g
- 最大撮影倍率(35mm換算)2倍
もともとフルサイズ用のレンズということで、フルサイズセンサーでは王道の100mmマクロレンズとなります。
マイクロフォーサーズマウントのものも用意されており、35mm換算200mmの望遠マクロレンズとして使うことができます。
マニュアルフォーカスのみとなりますが、最終的にMFで使う機会の多いマクロレンズですので問題ないでしょう。
フルサイズ用ということもあってレンズのサイズはそれなりの大きさとなります。
これも作例を見ての感想となって申し訳ないですが、まあ、良く写ってますね。
最近は写りに難癖つけたくなるレンズってないんですかね(笑)
フルサイズでの作例では周辺の玉ボケが歪んでいたり若干甘かったりしていますが、マイクロフォーサーズなら周辺部が切り落とされるのでその部分もクリアできると予想されます。
ただ、これを買うならマウントアダプター使ってEF100mm F2.8L マクロ IS USM …なんてことも頭によぎってしまいます(笑)
FREEWALKER 20mm F2.0 SUPER MACRO 4-4.5:1
- 参考価格 約1万9,500円
- フィルター径 -
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.12m
- 絞り羽枚数 3枚
- 重さ 290g
- 最大撮影倍率(35mm換算)9倍
さて、最後に紹介するのは最大撮影倍率4.5倍にもなる超スーパーマクロレンズです。マイクロフォーサーズでは9倍(35mm換算)にもなる計算です。
マクロ専用レンズとなり、遠くのものにはピントが合いません。
筆者は一時期 最大5倍まで撮影できるキヤノンのMP-E65mm F2.8に憧れていた時期がありましたが、わずか2万円弱でそれに匹敵する撮影倍率のレンズが手に入ると思うと胸アツです。
焦点距離20mmなのでかなり被写体に近づく必要があり、まさに顕微鏡のような使い方になる予感がします。
価格が手頃なこともあり、新しい冒険をするにはうってつけのレンズではないでしょうか。
いやードキドキしますね。
【NEW】PERGEAR 60mmF2.8
- レンズ構成 8群11枚
- 絞り羽根 10枚
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 19.1cm
- 最大撮影倍率 2倍
- フィルター径 62mm
- 多層膜コーティング
- 絞りリング クリックレス
- 外寸 約 φ67 × 120mm
- 重さ 約 635g
提供を受けレビュー記事を書かせていただきました。
マイクロフォーサーズではなんと4倍(35mm換算)!ものスーパーマクロレンズになります。
少々大きさはありますが、通常のマクロレンズとは比べ物にならないほどの別世界を写すことができます。
写りも申し分ありません。
何と言っても2万円ちょいという、超コスパレンズとなっております。 4倍マクロがこのお値段って軌跡ですよね。
Pergearの公式サイトではさらにお得に購入可能です ↓
(番外編)マクロコンバーターレンズ MCON-P02
ちょっと番外編ですが、マクロコンバージョンレンズです。 ようは前玉につけるレンズで、虫眼鏡のようなものです。別途これを取り付けるためのレンズが必要です。
レンズフィルター径 φ37mm、φ46mmに対応しているはずですが、一応オリンパス公式としては
- M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
- M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
- M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
- M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8*1
- M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ*1
- M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ*1
- M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R*1
を対応レンズとしてうたっています。
最大でも14-42のレンズを使った最大撮影倍率0.76倍ですのでハーフマクロとマクロの中間くらいです。
もちろん画質もちゃんとしたマクロレンズに比べれば敵うはずもありませんが、とても安価なのでマクロレンズの一歩目としては十分楽しめると思います。(いやはやフォトヨドバシの作例を見ていると十二分ではないですか😅)
(番外編)ハーフマクロも等倍マクロに!
マウントアダプターを使えば、ニコンFマウントやキヤノンEFマウントなどなど多くのレンズを使用することができます。
そうすると使えるレンズなんて無数に存在してしまうのですが、マイクロフォーサーズなら最大撮影倍率も2倍になるので0.5倍のハーフマクロレンズも等倍マクロレンズへと実質変化します。
その中でも筆者の超お気に入りがニコンのAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sという38年前発売ながら現行機種であるレンズです。写りもルックスも最高です。 ここでは多くを語りませんのでぜひ下の記事を見ていただけたらと思います。
まとめ
という感じで、マイクロフォーサーズのマクロレンズを探ってみました。
やはり筆者が使用している M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro は手放しでオススメです。 価格も安くて写りも最高なのにいつでもカメラバッグのボケットに入れておけるサイズが最高です。 マクロ撮影と気を張らないときでも、持っていくのに躊躇しない大きさなので、撮影の合間の気分転換でも楽しめます。
他のオリンパスとパナソニックのレンズならどれを選んでも文句なさそうです。
少し遠いところから狙いたかったらM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro、
パナソニックで手ブレ補正のついていないボディならLUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. 、
90mm(35mm換算)という最も使い勝手の良さそうな焦点距離なら LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.を選べば間違い無いでしょう。
使い所は限られるものの、未知なる倍率の FREEWALKER 20mm F2.0 SUPER MACRO 4-4.5:1 はワクワクしますね。
手持ちのキットレンズなどで簡易マクロを楽しむならマクロコンバーターレンズ も全然ありだと思います。
筆者としては、LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 も気になりますし、超倍率のFREEWALKER 20mm F2.0 も気になっていますが、やっぱり焦点距離に手持ちのレンズと差があって、使用スタイルが被らないM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro が欲しいなと思っております。なんかコンサバですみません😅
しかし、このシリーズの記事を書くと、筆者自身も購入欲が高まってしまっていけませんね。また買っちゃうんだろうなぁ💦