魅力的なレンズがとても多いマイクロフォーサーズですが、その中で最も魅了されるのはLEICAを冠したパナソニックLEICA DG LENS、通称パナライカではないでしょうか。
もちろんオリンパスPROレンズもめちゃくちゃ素晴らしいですし、MFレンズならばさらに多くのすごいレンズが揃っています。
その中でも、筆者を虜にしてやまないのがこのパナライカなのです。
その魅力とラインナップを探ってみたいと思います。
- パナライカの魅力
- 単焦点レンズ
- ズームレンズ
- LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0 ASPH.(H-E08018)
- LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7 ASPH.(H-X1025)
- LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.(H-ES12060)
- LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.(H-ES50200)
- LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.(H-RS100400)
- まとめ
パナライカの魅力
2001年からデジタルカメラ製品にて協業しているパナソニックと独ライカ社。当初からレンズにライカブランドを用いたデジタルカメラ製品を出し、パナソニックからライカへOEM的にデジタルカメラの供給を行なっています。
このLEICA DG LENSシリーズは LEICAを冠しているものの、設計製造はパナソニックが行なっています。
とはいえパナソニックが設計したものを設計段階からライカが事細かくチェックし、幾度と修正し最終的な品質もライカ基準を通らないといけないそうです。 それは、もともと高い品質基準のLUMIXブランドよりさらにとんでもなく厳しいものだそうです。
単なるのれん貸しとは違うというわけです。
美しい外観
いかにもライカ然としたルックスが、かっこいいですよね。
金属製の鏡筒(一部を除く)に刻まれたライカフォント。 このシンプルでモダンなのにトラディショナルな雰囲気を醸し出すデザインはライカならでは唯一無二の存在です。
思わず触りながらニヤニヤしてしまいます。
見てるだけで酒が進みます。
絞りリング
全てのレンズではありませんが、触り心地の良い絞りリングを搭載しています。
機能的にはボディのダイヤルで操作すればいいだけの話ですが、 質感の高いレンズを触って操作すると、気分が高まります。
残念ながらオリンパスなどパナソニック以外のカメラでは動作しません。
艶やかな描写
周辺まで全ての収差を廃した完璧な描写…というわけではありません。
もちろん、最高レベルに端正な描写を見せてくれるのですが、開放付近では滲みやパープルフリンジがわずかに見られたりコマ収差や周辺減光もそれなりに見られるレンズもあります。
ですが、その"スキ"はレンズの味わいとしてわざと残しているとも思える計算高さを感じます。
決してオールドレンズのような技術の古さを感じたり、描写を悪くする物ではなく、繊細さやボケ、色ノリなどとのバランスの上にあえて少々残しているものとも感じます。
わざとなんてことは筆者の思い込みである可能性も高いですが、そんなスキすらも含めた魅力がパナライカの描写からは溢れ出てきます。
単焦点レンズ
その魅力溢れるLEICA DGレンズのラインナップを紹介したいと思います。
LEICA DG SUMMILUX 12mm/F1.4 ASPH.(H-X012)
筆者がいつか買おうと思っていて未だ買えていないレンズです。
正直なところ焦点距離的にお金をかけづらいところで😅
24mm(35mm換算)は標準ズーム広角端で賄えてしまいますし、風景用途が多いと予想されることからそこまで開放F値が明るい必要もなかったりします。
そんな当たり前のつまらないことが頭をよぎってしまいポチるに至っていません。
買えばヨダレを垂らしながら撮影し大絶賛レビューをしている自分の姿は想像できますが他にも魅力的なレンズが多くて…。
何年か前のCP+だったかでパナソニックの開発の人がすごくいいレンズなのに売れていないと嘆いておられたのが印象的でもありました。
- 参考価格 約11万8,000円
- フィルター径 62mm
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.2m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 335g
- 光学手ブレ補正 なし
- 防塵防滴 ○
LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.(H-X015)
エツミのフジツボフードを装着
筆者も所有する15mm単焦点レンズです。35mm換算で30mm。
何と言ってもコンパクトなのにレンズ外装の質感はちゃんとライカしてますし(むしろ他のパナライカ以上に!)、その描写も色濃く艶やかで筆者のイメージする単焦点パナライカの写りそのものです。
開放で撮ってもキレが良く、周辺減光は出るもののそれは完全に良い味付けになっています。 この大きさで絞りリングまでちゃんとあって撮影テンションが上がります。
この大きさと30mm(35mm換算)という焦点距離から察していただけるとおり、最高のスナップレンズでもあります。
非常に安価ですので、全マイクロフォーサーズオーナーが手にすべきレンズといっても過言ではないです。
- 参考価格 約3万9,000円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.2m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 115g
- 光学手ブレ補正 なし
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 II ASPH.(H-XA025)
筆者は散々迷ってオリンパスM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROを買ってしまいましたが、パナライカの魅力に気づいてしまった今ならこちらを選んでいたかもしれません。
2019年10月にII型へと進化しております。
OKPさんがレビューされていて、非常に魅力的ですのでぜひ。
こんなの見ちゃうとやっぱり欲しくなっちゃいますね😅
以前に淡白な写りだと聞いたことがありましたが、何がなにが、しっかりとパナライカ単焦点の艶やかな描写じゃないですか。アンダー目に撮られた雨の神社の写真なんかまさにそれです。
軽量コンパクトなので、LUMIX GX7 markIII や GF9と合わせて使いたいなぁ
- 参考価格 約5万円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.3m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 205g
- 光学手ブレ補正 なし
- 防塵防滴 ○
中古の I型を狙うというのも全然アリですね。
良品でも2万円台であるんですね…。タダじゃん!
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2 ASPH./POWER O.I.S.(H-NS043)
筆者が愛して止まない"ノクチクロン" LEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2 ASPH./POWER O.I.S.です。
これがきっかけで、パナライカに魅了され始めました。
筆者の場合、ポートレートをほとんど撮らないこともあり、完全に宝の持ち腐れな気もしますが、花や動物やスナップなんかでもやはり濃くて艶やかな魅力的な描写を見せてくれます。
金属製の外装はもちろん、手触りの良い絞りリングや金属製のフードなど触っていても撮影のテンションが異様に上がるレンズです。
手ブレ補正も搭載し非常に実用的でもあります。
年初に成人式のポートレートを撮らせてもらいましたが、やはりめちゃくちゃ良い雰囲気で、やっぱりノクチクロンだなぁーと再認識しました。作例をお見せできないのが残念ですが😅
- 参考価格 約12万8,000円
- フィルター径 67mm
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.5m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 425g
- 光学手ブレ補正 あり
LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.(H-ES045)
マイクロフォーサーズのマクロレンズとしてはオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroを非常に気に入っておりまして、さらにその上にはM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroという定番レンズが欲しいものリストに控えております。
そんな優秀なマクロレンズが多いマイクロフォーサーズですが、ちょうどその二つの焦点距離の間を埋めるかのような45mmマクロがパナライカにラインナップされています。
35mm換算90mm…パ、パナキュー………めっちゃそそられる焦点距離ですね(笑)
確かに30mm F3.5ではマクロとして近すぎると感じるシーンも多々あるのでかなり興味津々です。
これも、中古だと3万円台とめちゃくちゃ安いですね…。タダじゃん!
- 参考価格 約5万4,000円
- フィルター径 46mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.15m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 225g
- 光学手ブレ補正 あり
LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S.(H-ES200)
さて、マイクロフォーサーズ最高級レンズとなるLEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S.です。
筆者も所有していて絶対に手放したくないレンズの一つです。
白鳥の撮影でM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROを使った翌年にこのレンズで撮りましたが全く写りの印象が違いました。
300mm F4.0 IS PROももちろんめちゃくちゃ良いんですが、LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8はやはり多分に漏れず艶やかな写りで、なんだかめっちゃエロい描写なんですよね。
最高価でもあるんですが、実は1.4倍のテレコンバージョンレンズがついてくるのでそうでもない気がします。このテレコンも別売りの2倍テレコン(DMW-TC20)も非常に優秀でフルサイズ機では考えられないくらい画質の劣化が少ないです。
これもって動物園も行きましたけど、LUMIX G9 PROに搭載された動物認識も相まってめちゃくちゃ楽しかったです。涼しくなったころコロナが落ち着いてたら、また行きたいなー。(真夏は暑すぎて💦)
- 参考価格 約25万5,000円
- フィルター径 77mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 1.15m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 1,245g
- 光学手ブレ補正 あり
- 防塵防滴 ○
ズームレンズ
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0 ASPH.(H-E08018)
筆者はこれまたオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROをチョイスしてしまいましたが、この二つの選択は非常に悩ましいところだと思います。
広角でしかもマイクロフォーサーズの1mmは大きな画角差となるので7-14mm F2.8 PROを選んでしまいましたが、このVARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0は軽量な上、フィルターが使える点が非常に魅力的です。
この二つのレンズにつきましても確かOKPさんが…あ、ありました。
OKPさん、なんどもすみません😅
確かにパナソニックのレンズの多くは光条が広がる傾向にあるように感じます。このVARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0もそうなのでしょう。
あ、でも次に紹介する10-25mm/F1.7なんかは鋭角でシャープな光条でした🤔
7-14mm F2.8 PROに比べ200gも軽いのも魅力的ですね。悩ましい。
- 参考価格 約9万7,000円
- フィルター径 67mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.23m
- 絞り羽枚数 7枚
- 重さ 315g
- 光学手ブレ補正 なし
- 防塵防滴 ○
LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7 ASPH.(H-X1025)
非常に中途半端な焦点距離に感じますが、実はとても実用的なVARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7です。
製品発表時から気になってしょうがなく、発売と同時に買ってしまいました。我慢できませんでした。
めちゃくちゃ最高な写りのレンズです。ズーム全域で最高です。
唯一の弱点は開放付近でのコマ収差ですかね。これさえなければ無敵のレンズでした。デカくて重いのは置いといて。
動画向けのクリックがなくしっくり滑らかに動く絞りリングですが、静止画用としても気持ちよく使えます。フォーカスリングのスライドで素早くMFに切り替えできるのもとても良いです。
といったものの実はあまり持ち出せてません😅
めちゃくちゃ使いたいんですけど、どっちか一本となった時、標準ズームであるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROを選んでしまいます。
最高の写りだと思っていた12-100mm F4.0 IS PRO よりもさらに解像する恐ろしいレンズなんですが、200mm(35mm換算)まで無敵の手ブレ補正で撮れてしまう利便性の前に出番が奪われてしまっています😅
せっかくこんなすごいレンズ持ってるんだから、もっと持って出なきゃ💦
- 参考価格 約17万5,000円
- フィルター径 77mm
- 最小絞り F16
- 最短撮影距離 0.28m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 690g
- 光学手ブレ補正 なし
- 防塵防滴 ○
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.(H-ES12060)
最初から売るつもりでG9 PROレンズキットを買って、実はめちゃくちゃ気に入っているわけではないLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.なのですが、手放せないでいます。
これもやはり12-100mm F4.0 IS PROの影に隠れてしまっている点が大きいですが、このサイズでこの写りが撮れるのはとても魅力的で、実は持ち出し機会がもっとも多いです。
めちゃくちゃ気に入っているわけではないと言ったのは、手ブレ補正の点ですね。ボディとレンズで連携して効くはずのDual I.S.2なんですが、レンズ単体補正(パナソニックボディに装着の際)の12-100mm F4.0 IS PRO の足元にも及びません(笑)
あとどうしても可変する最小絞り値は若干使いにくいですね。
- 参考価格 約8万円
- フィルター径 62mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.2m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 320g
- 光学手ブレ補正 あり
- 防塵防滴 ○
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.(H-ES50200)
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROとLEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S.を持っていることもありなかなか手を出しづらいVARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 です。
両方素晴らしいレンズなので手の出しようがないのですが、逆にいうとこのVARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 一本にまとめるのもあり!?かなという気もして迷った時期もありました。
間違いなくまとまらずに3本になるだけなのでやめましたが😅
望遠端はF8になるものの2倍テレコン(DMW-TC20)も装着可能で100mm-800mm(35mm換算)超望遠システムがこの1本に集約されるのはちょっといいなぁと思ってしまいます。
- 参考価格 約15万6,000円
- フィルター径 67mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 0.75m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 655g
- 光学手ブレ補正 あり
- 防塵防滴 ○
LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.(H-RS100400)
なんとテレコン無しで200mmから800mm(35mm換算)までをカバーしてしまう、超便利超望遠ズームです。しかも985gと軽量コンパクト。
これもやはり筆者としては手の出しづらいところですが、超望遠ズームレンズがこれほど手頃に入手できるのなら、初めての超望遠レンズとしても良いのではないでしょうか。かなり贅沢ですが。
まさにマイクロフォーサーズ冥利に尽きるようなレンズです。
- 参考価格 約14万5,000円
- フィルター径 72mm
- 最小絞り F22
- 最短撮影距離 1.3m
- 絞り羽枚数 9枚
- 重さ 985g
- 光学手ブレ補正 あり
- 防塵防滴 ○
まとめ
オリンパスPROレンズがとてもシャープで端正な写りだとすると、パナライカは色濃く趣のある描写という印象があります。
オリンパスPROレンズが全部バキバキシャープかと思っていたらのF1.2シリーズなんかはボケの滑らかさがたまらないです。
オリンパス、パナソニック双方とも選ぶのに相当悩ましい甲乙付け難いラインナップです。
マイクロフォーサーズってこんなに描写の良い方向性の違うAFレンズが手軽に選べるので本当贅沢なマウントだなと感じます。
その中でもパナライカの描写に特に魅了されてこんな記事を書いてしまいました。
紹介した中でも特にNOCTICRON 42.5mm/F1.2 と ELMARIT 200mm/F2.8 はぜひ使ってみていただきたいレンズです。なかなか手が出せる価格ではありませんが、レンズは資産ですから(笑)
個人的には、次はやっぱり12mmが欲しいですね😅。あーマクロも捨てがたい。