先日、オリンパスより大口径レンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROが発売されたのを横目に、近い焦点距離で同じくF1.2と大口径で、価格も同じくらいのパナソニックLEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.を中古にて購入してきました。
35mm換算で85mmになる、オートフォーカスレンズとしてはマイクロフォーサーズにて最も明るいレンズの部類に入ります。
なぜ、NOCTICRON(ノクチクロン)を選んだのか。
酔っ払ってたから(笑)
というのは半分冗談の事実なのですが(^^;、
もともと自分がE-M1 markIIを購入した当初より、一番欲しいレンズだったこともあります。
酔っ払ってネットで中古を漁っていたら、なかなかお買い得な価格で出ていたのでポチっていました。記憶にございません。
一番欲しかったレンズ
Canon EOS 6Dを使用していた頃は、Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 が一番のお気に入りのレンズだったのです。
非常にツヤのあるしっとり濃く、なおかつシャープな描写を見せてくれる銘玉です。
今、過去の自分のライブラリを見ても一番あは〜んとなってしまうのはこのレンズで撮られた写真です。
マイクロフォーサーズに乗り換えて、まずこのMakro-Planar T* 2/50の代替になりうるレンズを探っていたところNOCTICRONが目にとまりました。
もちろん焦点距離も違いますし、最大撮影倍率も全然少ないです(35mm換算0.2倍、マクロプラナーは0.5倍)が色ののり方やシャープさが近いのではないかと目をつけていました。
いつかはカールツァイス Makro-Planar T* 2/50
M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROとの比較
まずはこちらの記事を非常に参考にさせていただきました。
中国語で読めませんが、作例に対するキャプションはだいたいレンズ名なので理解は容易いです。
ありがたいことに45mm F1.2 PROの発売前から公開されていたこの記事を毎晩毎晩眺める日々が続きました。
45mm F1.2 PROは極上のボケ。
比べてみると45mm F1.2 PROはボケの質を売りにしているだけあって非常に滑らかで柔らかいボケになっています。
同じF1.2なのに半段分くらい明るいレンズの作例に感じるボケです。
とても美しいボケです。
NOCTICRON 42.5mm F1.2はシャープ
それに比べ、NOCTICRON 42.5mm / F1.2は被写体のコントラストが高くとてもシャープです。
比べると45mm F1.2 PROの合焦部分がピンボケなのではと思えるくらいNOCTICRONがシャープです。
しかし、F1.2大口径レンズの開放でこのシャープさという方が凄すぎるのです。
色のりの違い
数ヶ月前に同じくオリンパスの単焦点PROレンズ25mm F1.2 PRO を購入して使用していますが、色乗りがとてもあっさりしています。
兄弟レンズということで今回の45mm F1.2 PROも、作例を見る限り、同じあっさり傾向だなぁと感じました。
比べてNOCTICRONはとてもこってりとした色乗りを見せてくれます。
どちらが好みかといえば間違いなくNOCTICRONの方です。
ただ、25mm F1.2 PROを使っていて感じるのは、ポートレートではあっさりとした色乗りと柔らかな描写が非常にマッチしておりますし、スナップでもふんわりな空気感を写してくれる優秀なレンズで、これまたとても気に入っております。
オリンパス公式の作例がひどい
45mm F1.2 PROのメーカーサイトの作例ですが、もうこれはどうしたことでしょう。
これがもうちょいまともなものでしたら、こっちを買っていた可能性も高かったのですが。
実写サンプル | M.ZUIKO PRO | M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO | オリンパス
具体的に言うと、特に2枚目の作例、爪や白いドレスのフチとか金属部分の滲みや偽色は正直なレンズ性能として作例としては評価できますが、正直なだけにこんなもんかと思わざるを得ません。
あとちゃんと瞳にピントを持ってきてほしかったです。
わざとドレスの質感を…ということで前ピン気味にしてるのかと思えなくもないですが、レンズ性能だけでなくカメラ性能もどうなのという印象を受けました😅
しかも、なんか無理やりシャープネスをあげたような感じです。描写もノイズ処理しすぎたようにのっぺり。
正直これを見てこのレンズはないなと思ったくらいです。
1年前にこの作例があったとして見ていたら、マイクロフォーサーズにすら乗り換えなかったかもしれません。
NOCTICRONの方が定価が高い
何でしょうかこの貧乏性な発想は(笑)
現時点での実売価格(20171125価格コム比べ)はほぼ変わりなく、キャッシュバックキャンペーンを行っているオリンパスの方がややお手頃かと言えるのですが、定価ベースで比べると
- 45mm F1.2 PROが165,000円
- NOCTICRON 42.5mm / F1.2は200,000円
となっております。
NOCTICRON の方にはLEICAの看板料が含まれていることを考えると製造開発コスト的にどの程度差があるのかわかりませんが、NOCTICRON の方がワンランク上と考えられなくもないです。
とはいえNOCTICRON の方が3年以上古いレンズですので、その間の技術的な差異もあるでしょう。
オリンパスボディでは役に立たない機能
NOCTICRON には、光学手振れ補正と絞り環が搭載されています。
これらはパナソニックのボディのみで機能しますので、オリンパス機にとっては全く役に立たないものになります。
冷静に考えると価格差以上のコストがかかっている部分に感じます(^^;
ただ、自分はGX7 markIIも持っているので、恩恵に授かることはできるので、プラス点にはなりました。
デザイン
45mm F1.2 PROは所有している25mm F1.2 PROと同じデザインでほとんど同じ大きさなんですよね。
防湿庫から取り出すとき間違えそうじゃないですか(笑)
というのは半分冗談ですが、オリンパスのPROレンズのデザインはかっこよくて高級感も良いのですが、ちょっと野暮ったく感じるようになってきました😅
パナライカの方が装飾的なデザインに無駄がなくスタイリッシュで刻印されているフォントもかっこいいですので。
最初デザインだけ見てたらちゃちく感じていたのですが、実際に15mmf1.7でパナライカレンズを初めて手にしてみて、金属外装とシンプルモダンなデザインのマッチングが非常に良かったです。
というわけで、取り寄せていたものの、α7R IIIに心奪われてペンディングが続いていましたが、友人のα7R III大三元の納品おさわり会ついでに購入してきました。
友人の男気溢れる支払いを目の当たりにしたおかげで、まるで息をするくらい抵抗感なく NOCTICRON を購入することができました。
男気の消費税分ですから。
— toshiboo⛅ペンタックス大好き (@toshiboo) 2017年11月25日
作例
本当はもっとたくさん撮ってから記事にしようかと思っていましたが、購入帰りアパート前で撮ったこの一枚の色のりだけでやられてしまいました。
ナチュラル設定の撮って出しで、この色の濃さが出てるってすごくないですか。
風もあって両手に荷物を抱えてでしたので、ピントやブレが怪しいですが色のりが濃厚です。
開放からこの描写力。
全て絞り開放F1.2で撮っていますが、紅葉の葉脈までくっきり。
極わずか逆光の輪郭に多少フリンジはありますが、補正する必要もないくらいです。
逆光耐性もお見事
結構、真逆光でとってますが、コントラストも十分で、フレアやゴーストも出ていません。
さて、たった10分しか使っていませんが、すでにモニターを見てニヤニヤしてしまっている自分がいます。
ほんとは、解像力テストや描写比較なんかしたいとこでしたが、たったこれだけの作例を見ただけで、その必要なんかないと思ってしまいました。
ほんとナチュラルの画像設定でこの色乗りですからね。
もっと湿度感のある、雨上がりの遊歩道とかで撮ってみたいです。(具体的なのにピンと来なさそうな撮影欲ですみません)
また撮りたまったら、作例をUPしていきたいと思います!
めちゃくちゃ安い保護フィルター。ワセリンを塗ってソフトフィルター代わりに使うとかいう話題がありました。