【2022年6月10日更新】
マイクロフォーサーズのレンズはキットレンズといえどもなかなか写りが良く、写りだけなら上級者でも結構それで満足してしまいそうなほどですが、単焦点レンズとなるとやはりそこにはキットのズームレンズとは違った新しい世界が待っています。
そこで、筆者が使った中でも安価で、キットレンズとは一線を画した描写が見られる、まさに撒き餌レンズとも言えそうな単焦点レンズを3つばかし紹介したいと思います。
- オールマイティな大口径レンズ〜 LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.
- 見たことのない世界〜 M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
- 憧れのライカでスナップ 〜 LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.
- もうワンステップ上には…
オールマイティな大口径レンズ〜 LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.
みんな〜!最初の単焦点は大口径レンズで大きくボカしたいかー?
ボケていればいかにも「高いカメラで撮りましたよ!」という雰囲気を漂わせることもできます(笑)
(笑)とか書きましたけど、写真をあまりやってない人のほとんどが実際感じるとこでもあります。
その中でもやはり、単焦点はじめの一歩は50mm(35mm換算)じゃないでしょうか。キングオブ撒き餌レンズ画角。画角が倍になるマイクロフォーサーズにおいては25mmのレンズということになります。
人間の視覚に一番近いとされる50mm(35mm換算)は、レンズの標準画角としてとても一般的です。
一歩近づけば望遠レンズのように風景を切り取ることもでき、一歩退けば広角レンズのようにも表現できる、まさに万能単焦点レンズと言えるでしょう。
通常ボートレートでは85mmあたりの画角を使うことが多いのですが、50mmだとしっかり風景などの情報も写しこむことができるので、より思い出としての存在も強くなり、家族ポートレートなんかにとてもぴったりです。
そんなマイクロフォーサーズ25mmレンズの中では LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. をオススメしたいと思います。
何と言っても安くて写りが良い
まさに撒き餌レンズ。新品で買っても2万円ちょい。中古なら1万2千円ちょいと破格の安さです。
なのにこのレンズなかなか写りが良い。シャープで色乗りも良い。困った。
自分の所有する約12万円のM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO と比較してみましたが、悔しいくらいに遜色ありません。
むしろM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO より色が濃く出るので LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH. の方が好みという声も多くいただきました。
もちろん、AFスピードなど同等とはいかないでしょうし、レンズ鏡胴の質感は価格なり以上の差があります。
意地悪な逆光テストではパープルフリンジ(色収差)が大きく出ました。ただこれは、先ほどの12万円のレンズでもそれなりに出ましたので、かなり意地悪なテストだったと思ってください。
標準的な状況で撮影する分には最強のコスパを発揮できるレンズです。
新しいカメラのレンズの写真の喜びを間違いなく感じることができるレンズですのでぜひ手に取っていただき、レンズ沼への第一歩を踏み出していただきたいと思います。
焦点距離 25mm(35mm判換算50mm相当)
F値 F1.7 〜 F22
重量 約125g
フィルター径 Φ46mm
最短撮影距離 0.25m(撮像面から)
最大撮影倍率 0.14倍(35mm判換算 0.28倍)
絞り羽根枚数 7枚
見たことのない世界〜 M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
マイクロフォーサーズのレンズといえば寄れる(近づいてもピントが合う)レンズが多いこともあり、寄れるレンズ大好き人間としてはマイクロフォーサーズから離れられない理由の一つではあるのですが、その中でもとてつもなく寄れるレンズがM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro になります。
めっちゃ寄れる
一般的にマクロレンズといえば最大撮影倍率が1倍、0.5倍だとハーフマクロなどと呼ばれます。
このレンズは最大撮影倍率1.25倍の撮影が可能で、マイクロフォーサーズであるため35mmに換算すると最大撮影倍率2.5倍の超マクロレンズになります。
とにかく寄れるので、小さなものをめっちゃ大きく撮影することができます。
しかも安くてコンパクト
このレンズもとても安い。撒き餌レンズでありながらマクロレンズです。
それでこの大きさ。重量128gと非常に軽く、普段の付けっ放しレンズにもぴったりです。
マクロレンズといってももちろん普通に遠景だって撮影できます。このレンズの大きさから想像できないくらい写りもそつなく良く、焦点距離も35mm換算60mmなので常用レンズとしても大活躍しています。
ぐぐぐっと寄れるので、普段のお散歩スナップですら新しい発見の連続となること間違い無いです。
雑草の花なんかを摘んで帰って、部屋で色々光を当てながら撮影するだけでも楽しかったりしますよ。
肉眼でほとんど見えない虫まで写ったりするので気をつけましょう(笑)
焦点距離 30mm(35mm判換算60mm相当)
F値 F3.5 〜 F22
重量 128g
フィルター径 Φ46mm
最短撮影距離 0.095m(撮像面から)
最大撮影倍率 1.25倍(35mm判換算 2.5倍)
絞り羽根枚数 7枚
憧れのライカでスナップ 〜 LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.
ちょっと艶やかで雰囲気のある、それでいてキレの良いレンズの描写を味わいたい。
レンズの外観や質感で所有欲も満たしたい。
そんな贅沢なリクエストに応えられるのが LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH. になります。
焦点距離は35mm換算で30mmと先ほどの2本より広角となり、風景やスナップ撮影に使いやすい画角となっています。
見た目もよく、現代的なのに色気のある描写
非常にコンパクトながらも、ライカ(LEICA)の名を冠したレンズです。
まずはその名の通りの美しい外観に目を奪われます。
そしてパナソニック製といえどもライカクオリティで設計製作されたレンズは、非常に色乗りとキレが良く、それでいて雰囲気を感じさせる描写となっております。
なんていうんですかね、パーフェクトでカリカリで淡々と端正に写るという感じではなくて、周辺減光や収差など全てをがっちり補正せずにわずかな隙を残してあって色気を感じさせるような、その塩梅が非常にライカクオリティなんです。
非常にコンパクトな金属製の鏡筒に小さいながらも滑らかに回転するピントリングと絞りリング。
その絞りリングを触って撮影する所作一つ一つで、このレンズで撮っているという喜びを感じさせてくれます。*1 スナップ撮影もとても楽しくなります。
間違いなく写真の雰囲気が一段レベルアップするレンズです。
焦点距離 15mm(35mm判換算30mm相当)
F値 F1.7 〜 F16
重量 115g
フィルター径 Φ46mm
最短撮影距離 0.2m(撮像面から)
最大撮影倍率 0.1倍(35mm判換算 0.2倍)
絞り羽根枚数 7枚
もうワンステップ上には…
紹介した上記の3本よりお高くなりますが、2ステップ目にはこのような魅力溢れるレンズがまたまだあります。
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2 ASPH./POWER O.I.S.
やはり筆者の超絶お気に入りレンズでもある LEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2 ASPH./POWER O.I.S. はマイクロフォーサーズでポートレートを撮るのにはベストなレンズと言えると思います。
やはり、パナライカらしくとても濃厚で雰囲気と色気のあるレンズです。
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8
これは使ったことないんですが、筆者がいま一番欲しいレンズです(笑)
150mm(35mm換算)単焦点レンズ、使ってみたいですねー。
うう、ポチりそう💦
最後のおまけは望遠側に行っちゃいましたが、超広角レンズや魚眼レンズも新たな世界を間違いなく感じさせてくれるレンズですし、超望遠単焦点レンズもめっちゃいいですよー(結局全部良い)
50mm(35mm換算100mm)前後だと、他社レンズ、オールドレンズなんかも種類もタマ数も豊富ですので、マウントアダプターを介してマニュアルフォーカスで楽しむのもありですねー。周辺部の写りが良く無いレンズでもマイクロフォーサーズなら中央部しか使わないので結構まともな写りになりますよ!
キリが無いですねー!
いやー、沼沼しくなってきました!
Let's dive into the lens swamp!
*1:絞りリングはパナソニックボディでのみ作動