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カメラでハッピーライフ!

iPhone 11 Proの超広角カメラをマイクロフォーサーズ超広角レンズと比べてみる

キャッチ画像

iPhone 7Plusを3年間使って、パッテリー交換プログラムも完了しまだまだ使うつもりでしたが、世の中の雰囲気に飲み込まれてiPhone 11 Proをポチっちゃいました。

実際 7Plusで何も困っていませんでしたので買い替えるつもりは毛頭なかったのですが、最も使用頻度の高いカメラを買い替えると思えばなんだか高価ではないと感じてしまいました。単焦点レンズが3つも付いてくるのでむしろ安く感じたり😅

と、主にはカメラ目当てで買い換えたのですが、そのほかの性能差もまあまあ感じております。十分早いと思っていた7Plusとは別次元のサクサク具合でFaceIDやホームボタンレスの操作感なども自分にとっては新鮮で買い換えた実感は割と大きかったです。


12MP トリプルカメラ

iPhone11 Pro最大の特徴と言えばもちろん、タピオカとかボトムズと揶揄されるトリプルカメラでしょう。 確かにお世辞にもかっこいいとは思えませんが、実際に見ても微妙です(笑)。

ただこれも不思議なものですね。一目でiPhone 11 Proとわかるアイコンとなっています。Air Podsさながらダサいと言われながらもかっこよく見えていくのでしょう。

本体全体の質感はとても高く、背面の磨りガラスと側面の光沢部分で手にとても馴染みます。ま、ケースつけるんで関係なくなっちゃうんですが。大きさから想像する以上にずっしり感じる重さがあり手にした時の満足感はさすがiPhoneと言ったところです。


レンズ焦点距離(画角)

それぞれレンズの画角は35mm換算で超広角が13mm、広角が26mm、望遠が52mm相当となっています。

とにかく超広角13mmのインパクトは物凄く、これが毎日持ち歩くiPhoneに搭載されているとなると日々の記録的なスナップも大きく変わります。

建物


ちなみに、ProがつかないiPhone 11にもこの超広角レンズは搭載されています。(望遠52mmは非搭載)


実焦点距離とF値とセンサーサイズ

実焦点距離とF値は超広角が1.54mm F2.4、広角が4.25mm F1.8、望遠が6mm F2.0です。

計算するとセンサーサイズは超広角と望遠が1/3.6型広角が1/2.5型となります。


センサーサイズ比較


全て12MP(1200万画素)となります。

センサーサイズ的にもこのくらいの画素数までが良いと思います。


画角の違い

超広角広角望遠
左から、超広角13mm - 広角26mm - 望遠52mm(35mm換算)


実際にどこまで使えるのか

超広角レンズを毎日持ち歩けるとは言え一眼カメラと比べてどこまで使えるか見極める必要があります。

だってこのままいくと本当に一眼カメラ使わなくなっちゃいそうで😅

と言うわけで、M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROをLUMIX G9 PROに取り付けiPhone11 Proとともにちょこっとスナップしてきました。
広角端が35mm換算14mmとなり、iPhone 11 Proの超広角レンズとほぼ同等の画角となります。


M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROと比較

全く同じ構図ではありませんが同じようなカットをiPhone 11 Pro、LUMIX G9 PRO(M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO)の順で並べてみます。


彼岸花 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/2000 20


彼岸花 Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/5.6 7.0 mm 1/1250 200


彼岸花と田んぼ Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/590 20


彼岸花と田んぼ Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/5.6 7.0 mm 1/800 200


俯瞰 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/120 32


俯瞰 Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/5.6 7.0 mm 1/100 200


海 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/120 125


海 Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/8.0 7.0 mm 1/30 200


稲 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/1000 20


稲 Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/5.6 7.0 mm 1/1000 200


田んぼ Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/800 20


田んぼ Panasonic DC-G9 OLYMPUS M.7-14mm F2.8 ƒ/8.0 7.0 mm 1/640 200



あれれれれ?!iPhone 11 Proで全然良くないですか???www😂


さすがにPC上で比べればG9 PROの方が解像感やダイナミックレンジは良いのですが、iPhone 11 Proもめっちゃ良いです。


コントラストが高いのにHDRのような絵作り

iPhone 11 Proの方はシーンによって絵作りが変わります。 以前はHDR*1で撮影される時、いちいち表示されノーマル画像とともに保存されていたのですが今はそんな表示もなく勝手にHDRとなっているようです。保存も1枚だけ。

HDRなのに細部のコントラストがきっちり出ているので、非常に見栄えの良い絵作りとなっています。

特に、上の作例の海岸の写真では、バリバリにHDRが効いています。
G9 PROでは空を白飛びさせないように露出を下げると、手前の木々は真っ黒になってしまいますが、iPhone 11 Proだとどうやっても明るく撮れてしまいます。無理やり露出を下げてもこのくらいです。
今回撮影した中で、一番描写に差が出たシーンでした。


ISO感度による劣化

とは言え少しでも暗くなってくると勝手にISO感度が上がり、なかなか鑑賞に耐え難い画になっていきます。

iPhone 11 Proの超広角側のレンズでは、ISO20〜2000まで可変するのが確認できました。

海 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/60 400


海 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/30 1000


海 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/30 1600


海 Apple iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro back triple camera 1.54mm f/2.4 ƒ/2.4 1.5 mm 1/15 2000


ISO200くらいまでは悪くないのですが、ISO400あたりからノイズを消すためディティールが悪く塗り絵状になり、エッジもぼやけてきます。

とは言え、スマホの画面で見る分には問題ないレベルだったりするんですが。

ちなみにiPhone 11 から搭載されるナイトモードは超広角側のレンズでは使用できません。残念。


ほか気になった点


ちょっと気になる歪曲収差

超広角だけあって樽型の歪曲収差が目につきます。

格子


色収差

奥の木々の周りのようなシーンではパープルフリンジほどの色ではありませんが色収差が目立ちます。

木々


ただ先ほどの歪曲収差もですが、スマホの超広角カメラとしては非常によく補正されていると思います。他のスマホは超広角といっても16mm程度です。13mmでこれほどの収差しか出ていないのは凄いです。


手前にAFがこない

ひょっとしてAFなしのパンフォーカス仕様なんですかね? 最短撮影距離が思いの外遠いのか、一生懸命タップしても極端な手前にはフォーカスは合ってくれません。AEは変わるのですが。

花


指が写る

iPhone落としたくないからがっつり握りたいじゃないですか。

そうすると指が写りこみます😂

指が写る


まとめ

スマホでシェアしてスマホで見る分には文句なしのカメラなんじゃないでしょうか。

画角の選択肢だけで言えばコンデジは軽く超えてしまいました。一眼でも超広角レンズを手に入れる必要があります。多くはiPhoneくらいかそれ以上の値段ですね😂

どっかのメディアで、プロでも使えるカメラなんて記事もありまして、流石に言い過ぎだろ〜なんて思ってましたが、日中の写真を見る限りはそう思える写真も多々ありますね😅


とは言え、少しでも暗くなり始めるとスマホ鑑賞限定な画質になります。

この辺はさすがにセンサーサイズの違いが出てきます。特にJPEG記録のせいか暗部のブロックノイズが盛大に目立ちます。HEIFで記録すれば結果は多少違ったかもしれません。


しかし、この13mmの超広角レンズを毎日ポケットに入れて持ち歩けるのは凄いですね。しかも26mmと52mmもセットですよ(笑)

日中の屋外でしたら普通になんのためらいもなくサブカメラ的にも使えてしまいそうな画質です。

これからM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROの出番が少なくなってしまうような予感も…😅

いくらで売れるかな…🤔


このガラスフィルム、ガイドがついてて位置合わせの失敗がありませんし、指滑りも最高でした。超絶おすすめです。


iPhone 11 Proのナイトモードも比較しました!

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*1:ハイダイナミックレンジ:露出を変えた複数枚の写真を合成してより広い輝度を一枚の写真に収める手法