結局キャッシュバックキャンペーンにつられて、パナソニック LUMIX GX7 markIII (DC-GX7MK3-K)を購入しました。
あれほど買う必要はないとかいうような記事を書いていたのに😅
GX7シリーズは、コンパクトで長方形スタイル。チルトEVFを搭載したマイクロフォーサーズ機として非常によくできた機種です。
今回筆者は、格安でサブ機として購入した先代のGX7 markIIからの買い替えとなります。
主にはそのGX7 markIIとの比較的な評価としてのレビューになります。
先代のGX7 markIIのレビューはこちら
そのほかE-M1 markIIといろいろ比較検証しています。
GX7 markIIIのスペック
- 有効 2030万画素 ローパスレスLive MOS センサー
- 手ブレ補正性能4.0段(Dual I.S.)
- 3.0型 約124万ドット チルト式タッチモニター
- ファインダー倍率0.7倍(35mm換算) 約276万ドットLCD チルト式EVF
- フラッシュ内蔵
- AF速度約0.07秒
- AF固定約9コマ/秒、AF追従約6コマ/秒(電子/メカシャッター同じ)
- G9 PROゆずりの動体AFアルゴリズム
- 49点AF
- 顔・瞳認識AF(最大15人)
- 4Kフォト(約800万画素、秒間30コマ連写)
- ローライトAF -4EV
- 4K30P動画
- 重さ約450g(本体、バッテリー、メモリーカード含む)
まあ、性能機能てんこ盛りな機種です。これ以上書いていってもキリがないのでおおよそこんな感じです。
気になる点
まずは最初にあまりよくないと思った気になる点を書こうと思います。
フォローするわけではないですが、そもそもよくできた満足度高いカメラですからね(^^;
露出補正ダイヤル
もうほんと、こんなのいらない。
百歩譲ってあるのは良いけど、前(後)ダイヤルのカスタマイズさせて!というのを強く思います。
だってAモードにしてもSモードにしても前後ダイヤルのどっちか空くわけじゃないですか。その空いたダイヤルで露出補正すれば良いじゃないですか? Mならそもそも露出補正いらないし。 あ、ISOオートならいるのかな😅
露出補正ダイヤルをOFFにすれば前後ダイヤルに露出補正を割り当て可能ですが、露出補正ダイヤルは完全に無効になります。なんの操作もできません。
購入前は、「一時的にダイヤルに割当てられる機能」という項目に期待していましたが、これはファンクションボタンを押した時にダイヤル機能が一時的に切り替えられるという機能でした。コレジャナイ。
前後ダイヤルをカスタマイズさせてくれればめっちゃ操作性向上するのに…と思います。
結局そのわざわざ設けられた露出補正ダイヤルも動きが渋いこともありキャンセルしています。他の機能を割り当てることもできません…
真の飾りになりました。
こいつのおかげでモードダイヤルも非常に回しづらい…飾りどころか邪魔やん…
拡大表示(MFアシスト)
これもGX7 markIIからの超改悪。
GX7 markIIでマニュアルフォーカスレンズ使用時には後ダイヤル押下一発で拡大表示ができていてすこぶる便利だったのですが、GX7 markIIIではできません。
AFモードボタン(◀︎)を押してカーソル移動になり後ダイヤル押下でPIP拡大表示になります。全画面表示にするにはそれから再び後ダイヤル押下が必要です。
すごく使いづらいです。
PIP(ピクチャーインピクチャー)拡大表示
露出ダイヤルをOFFにするとダイヤル押下だけで拡大表示ができるものの、一回押すとまずは露出補正モードになるのでもう一度、計2回押す必要があります。
露出補正を前ダイヤルに割り当て設定していても、後ダイヤル押下の一発目にいちいち露出補正モードが挟み込まれます。
どんだけ露出補正させたいんですかね?
(なんか上手い設定あるんですかね〜?)
【追記】液晶ダブルタップでもPIP拡大表示できました。ただしPIPと全画面の切り替えはやはり後ダイヤル押下が必要。
EVFの品質
GX7 markIIから全く進歩しない画質と倍率。今の時代どのEVFと比べても見劣りします。
色再現もそこそこひどいのでフレーミングの参考程度にしか使えません。
約276万ドットの液晶で倍率0.7倍。GX7 markIIとスペック的にも同等です。
まあ、ヒストグラムもゼブラパターン表示もあるんで露出はなんとかなりますが、EVFをのぞいていて全くテンションが上がりません。
綺麗な撮影結果を見ながら撮影できるのがミラーレス機の良いところなのに、どちらかというと逆効果です😅
EVFが動きすぎる
GX7 markIIIで復活したチルトEVF。
接眼部に押し当てると簡単に動きます。そしていつの間にか上に。
そうなると、撮影者が気づかないうちに押し当てながら徐々に上に傾いて行くので、なんかとても気持ち悪いことになります。
ま、大体すぐ気づくのですが、フレーミングを動かしたくないのでそのまま押し当てるしかなかったりすることも多々あります。
どこ向いてるのかよくわかんなくなります😅 ちょっと変な感覚で気持ち悪くなったりもする…
もう少し硬く、またはロックできるようにして欲しかったです。
GX7 markIIIに限ったことじゃないけども
Bluetoothスマホ常時接続
カメラに触らず電源ONとかできるんですが、この手の機能は結局WiFiに繋げって言ってくるんであまり利便性を感じるケースに遭遇していないです。
iPhone(iOS)だとそのWiFiに繋げるためのダイヤログをタップしても設定APP内のImage APPのページに飛んじゃうんで、そこから上の階層に戻って一番上までスクロールさせてWiFiの設定にいかなきゃいけないという超不便さです。なぜに一発でWiFI設定に飛んでくれないんですかね。これがめちゃくちゃうっとうしくて使う気がしません。
Androidだと勝手にWiFiも繋げてくれるらしいのですが、それだと確かに便利ですね。
自動転送
基本、自分は使っていませんが、先日試してみたら思いの外便利でした。
スマホでアプリを立ち上げてスマホとWiFi接続しておく必要はありますが撮った写真を自動で転送してくれます。接続してあればiPhoneがスリープしてても転送されました。
転送する画像のサイズも M(約10Mpx) / S(約5Mpx) / VGA(約0.3Mpx) と選べるので、SNSにアップする程度なら S にしておけば、スマホの容量もそんなに食わなくて良いんじゃないでしょうか。
転送するファイル形式も JPEG だけじゃなく RAW も選べます。両方転送することもできます。カメラロールに保存したRAWをLightroomCCから読み込むこともできます。
ただ設定してあると、カメラの電源を切るたびにまだ転送されていない画像がありますとかいう警告が出っ放しになるので、やはり自動転送機能はOFFにしました(^^;
転送速度もそんなに早くないので、やっぱり個別に選択して転送したほうがいいかな(^^;
良い点
画質はハイエンドクラス
画素数はGX7 markIIの約1600万から約2000万にパワーアップしています。マイクロフォーサーズハイエンドクラスと並びました。
もちろん画素数アップによる画質の向上もあるのですが、それ以上にダイナミンクレンジの向上も感じます。
GX7 markIIの時ってRAWでちょっと無茶ないじり方すると簡単に破綻して白飛び付近でトーンジャンプしてくれたんですが、こいつは意外と粘ってくれます。
画質の傾向としては、ローパスレスらしいバッキバキな描写です。
RAWの段階で比較的コントラストが高く出てきます。好みの分かれるところかと思いますが線の太さも感じます。G9 PROよりも E-M1 markIIの線の太さに近い気がします。
G9 PROと一緒に持って歩いている時、撮りたいシーンに合う本命レンズがGX7 markIIIにつけてあっても躊躇せずそのまま撮影できる画質になっています。 サブ機でも画質は同レベル。これは大きいです。
液晶モニターの画質向上
EVFがイマイチな代わりに、液晶モニターの画質はぱっと見でわかるほどキレイになっています。
解像度もGX7 markIIの約104万ドットから約124万ドットに向上しています。
ぶっちゃけEVF見るより液晶モニター見ながら撮影する方がまだテンション上がります。
なんだかんだ楽しいチルトEVF
勝手に動いて困るとは書いたものの、EVFを真下に覗き込みながら撮影できるのはなかなか楽しいです。
体験としても楽しいですし、上を見上げるような角度でも首が痛くなりません(笑)
普通に覗くのとはちょっと違ったアングルにもなります。
目視では気づかなかったような構図を見つけることもあるのでやはり楽しいです。
フォーカスモード切替レバー
そもそもGX7 markIIIで AF-C(コンティニュアスAF)を使うことはあまりないのですが、今までいざ使おうと思った時どこで設定して良いかわからなくて諦めていたので、固定単一機能の物理レバーは助かります。
AFCでの連写速度は秒間6コマ。まあまあ遅いんですが、十分使えますし追従性能自体は悪くない感じです。
オリンパスも含めマイクロフォーサーズレンズならフォーカスリング連動でMFアシストやリアルタイムMFも効いてくれるので、このレバーでMFにする機会は少ないかもしれません。
露出補正ダイヤルで散々文句を言いましたが💦、パナソニックは単一機能で固定された物理レバーやボタンが比較的多く搭載され、カスタマイズできないと無駄なダイヤルやボタンになってしまいますが、わかりやすく迷わない操作ができることは評価できると思います。
L.モノクロームD
この新しモノクロモードはLUMIX G9 PROでも気に入って使っているので、同じように使えて良いです。
繊細で柔らかなトーンのL.モノクロームのコントラストを強くしたような描写で粒状感を任意の度合いで加えることもできます。
よりストリートスナップに適した、少し荒々しさも兼ね備えた表現に感じます。
端子カバーがすごい
蓋を押すと、ボディ内にシュルッと格納されるポート蓋。
これは何気に気持ちがいいです。
コネクター挿すのにも邪魔にならずとても良い感じです。
まとめ
価格を考えるとどうしても先代GX7 markIIのコスパが良すぎるので、そちらをオススメせざるを得ないです😅 ほんと、高機能で使いやすくて画質も良いのにめちゃくちゃ安いカメラです。
ただ、スナップ機としてはGX7 markIIでも十分な画質でしたが、メイン機に準じたサブで使っているとどうしても画質に差を感じていました。特にダイナミックレンジの狭さを感じていて、RAWでの編集耐性の低さに悩まされることが何度かありました。
今まで、G9 PROで撮影していてGX7 markIIに切り替えると90点の画質から75点くらいに妥協する感覚だったのが、GX7 markIIIだと85点くらいの感覚になれるのでその差は大きいです。あくまで個人的な感覚値ですが。
そういう点を考えれば、やはり画質面で大きく進歩したGX7 markIIIを選択する意味が大いにあります。
自分がいま再び選び直すとしてもGX7 markIIIを選ぶことでしょう。
多少、操作面での不満が先走ったレビューになっちゃいましたが、GX7 markIIと比べての不満であり、普通以上に使いやすいカメラであります。
もうちょっと安かったら良かったなーなぁんて思いますが、冷静に考えれば先代が安すぎるだけで、機能性能画質を考えればGX7 markIIIでも妥当な価格で十分コスパ高いんですけどね(笑)
先代のGX7 markII。レンズキットの方が安かったりする。中古も狙い目。