前回の予告通り?、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROレンズのレビューをしたいと思います。
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
35mm換算で600mm、テレコンバーターMC-14をつけると840mm相当の画角が得られる超望遠単焦点レンズです。
何を隠そう、E-M1 markIIを購入する時点から、いつかこのレンズを買う!ことは決めていました。
ちょっと(かなり)無理すれば買える範囲内にこのレンズがあることがマイクロフォーサーズに乗り換える1つの動機でもありましたし。
特に決めた被写体があってこのレンズが欲しい、と言うような動機ではありませんが、自分の撮影と言う興味の選択肢を広げたり、初体験なことでワクワクするには、やはり超望遠…以前から憧れもありましたしね。
まあしかし、たった1年弱でこんなにレンズが生えてくるとは、我ながら思いもしませんでしたが😅
マイクロフォーサーズレンズの群生
プロキャプチャーモードが使える
何もこの300mm単焦点レンズでなくとも、パナソニックからは100-400mmのライカレンズも出ていますし、マイクロではないフォーサーズ時代のレンズにはもっと興味深い変態レンズ、300mm F2.8や 90-250mm F2.8なんてのも出ています。
↓ パナからは新しい200mm F2.8も出ましたね〜(興味津々)
ただこの焦点距離でプロキャプチャー(シャッターを押し切る14コマ前から撮影記録ができる機能)を使用するにはオリンパスのマイクロフォーサーズ純正レンズが必要だったのです。
鳥が羽を広げた瞬間とか、飛び立つ瞬間とか、正直プロキャプチャーがなかったら自分の腕では撮れる気がしません😅
それくらいチートな超優れた機能です。
600mmF4だと思うと破格だが
冒頭にも書いた通り、35mm換算で600mmF4のレンズとなります。
フルサイズで600mmF4のレンズを買おうと思えばとんでもない金額になってしまいます。
キヤノンのEF600mm F4L IS II USMなんて軽く100万円を超えてしまいます。
ただよくよく考えれば、あくまで光学性能は300mmなんですよね、それがセンサーサイズによって600mm相当にトリミングされているだけで…😅
なので300mmF4のレンズだと思うと、かなり高いです(笑)
フルサイズの300mm F4だと、ニコンのAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRが18万円くらいですからね😅
まぁオリンパスの事ですから、フルサイズの300mm以上にコストのかかった作りになっているはずです!
あとどうしてもしょうがないのが、キャノンやニコンに比べると量産効果も少ないでしょうしね。
このレンズもメーカー的には受注生産扱いですし。
センサー手振れ補正+レンズ内手振れ補正
このレンズ、レンズ内にも手振れ補正機構を備え、カメラ側のセンサー手振れ補正とシンクロし6段分(E-M1 markIIの場合) の補正効果を得られるようになっています。
ただでさえ非常に良く効くオリンパスのセンサーシフト方式の手振れ補正ですが、それがさらに強力になるというのは、超望遠域では特にありがたいです。
実際に使ってみるとテレコンを付けた35mm換算840mm域でも普通にスナップ感覚で手持ちで撮れるほどで、普通に構えれば手持ち1/30秒でも余裕で撮影可能です。
840mmで1/30秒ですよ?
6段分ということなので理論的にはもう1段分いけるはずですし、体をどこかもたれさせれば1秒も夢ではない?!気もします。
ズシリと重たい
さすがに今まで使ってきたマイクロフォーサーズレンズと比べると、飛び抜けて大きく重たいです。
しかし、それこそフルサイズ機の600mmF4レンズなどを考えるととんでもなく小さいです。
キヤノンのEF600mm F4L IS II USMが4kg弱なのに対して、このレンズは1.3kg弱ですからね。
ちなみにニコンのAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRはたったの755gですが😅あれ?
いや、同じ焦点距離と明るさなら、大きくて重たい方が良いに決まっているのは定説であり真理です!!
よくある絵面でしょうが40-150mmF2.8と比較するとこんな感じです。
フードを伸ばした40-150と同じ長さなので、そんなに言うほど違わないような気もしますが、持ってみると全く違います。
40-150mm F2.8がとてもコンパクトなレンズに感じます。
↑ 40-150mm F2.8の方だけフードを伸ばすとほぼ同じシルエット
40-150mm F2.8の重さ740gに対して、300mmF4は1,270gと1.7倍の重量。
ちなみに、300mm F4テレコンMC-14、E-M1 markIIとバッテリーグリップHLD-9とバッテリーBLH-1 ×2個 とで合計実測 2.6kg(カタログ値合計だと2.4kg程度。体重計の最小刻みが200gなもんで三脚座などを合わせると繰り上がったと思われる。)でした。
アルカスイス互換三脚座
これいいですよね。
40-150mm F2.8の三脚座にはこんな溝はなかったのですが、300mm F4にはアルカスイス互換形状の溝が切ってあります。
アルカスイス互換方式の雲台やクランプを使っているならそのままセットできてとても重宝します。
全部これにしてくれればいいのに(笑)
あークイックシュー忘れたー、、、と焦ることがなくなります。
このレンズでしか撮れない世界がある
やはりこの換算600mmの望遠域。テレコンを使った840mmと言うさらなる超望遠域でしょう。
2018年1月末の皆既月食も楽しみにしていましたが、山陰は見事に雲に覆われ、月どころか空も見ることができませんでしたが😅
24mmと840mmの画角差はここまである
いちいち説明いらないとは思いますが、改めて撮影してみますとここまでの画角差があり驚いてしまいます。
24mmからの840mm pic.twitter.com/YpxBDld62W
— toshiboo⛅ペンタックス大好き (@toshiboo) 2018年1月27日
ちなみにここらへん pic.twitter.com/cztM1dx5Bf
— toshiboo⛅ペンタックス大好き (@toshiboo) 2018年1月27日
というわけで、遠くから撮るだけではなんなので、試し撮りとして、国宝松江城まで行ってきました。
すっかり観光気分ですw
武者の方々や、この日はいなかったけど頭で逆立ちしている忍者もいますよ。
土日祝日と月曜日にいるらしいです。
さすがオリンパス史上最高レベルの解像力
上と同じような位置から撮影していますが、ここまでクローズアップできます。
もちろん手持ち撮影。
今回、全てテレコンバータMC-14を装着したままの撮影でしたが、それでもこれほどの描写を得られています。
通常テレコンをつけると目に見えて解像力が低下するんですんが、まったく心配する必要はありません。
逆に、テレコンを外して一段絞った時の解像感と言ったらとんでもなくものすごいです。
オリンパス史上最高レベルの解像力っていうのはオリンパス公式のうたい文句ですが、そこまで言うだけはあります。
またの機会に解像度比較などもしてみたいと思います。
鳩が一斉に飛び立つところをプロキャプチャーで。
なかなか飛び立たなくて腕が死にました😅
やはり超望遠といえば野鳥
この松江城の下、城山公園北西は椿谷と呼ばれる公園があります。
お城の裏手になるためか、人も少なくひっそりとしています。
梅林もあり、 花が咲くとメジロもやってきます。
真冬はどんな野鳥がいるのかな〜と行ってみましたが、鳴き声はすれども姿は見えず(^^;
そもそも、全く鳥のことを知らないのもあるのですが、視力もなければ観察力もなさすぎて、小さい野鳥は視界に居るのでしょうが、判別できません(笑)
だってめっちゃ遠いところの木の枝の奥側にいるんですもの(^^;
もっと経験値が必要ですね。
そんな中粘ってなんとか見つけた鳥はヒヨドリでした。
鳩とトビとカラス以外で見えたものはヒヨドリだけでした。
確か、昨年メジロを撮っていた時に飛んできてメジロを蹴散らしていた鳥なので、小憎たらしくもありますが(笑)ずっとカメラで追っているとかわいいもんですね。
ヒヨドリしかいないとか言っても、こいつもかなり難易度が高かったです。
そもそも遠くにしか止まらないのに、警戒心が強くて、なかなかフレームインさせるのも難しかったです。
プロキャプチャーで飛んでいるシーンも!
とか言ってもこれまた難しかったです。
なんせ、まず良いところに止まってから、カメラを向けても、なかなかフレームインできません(笑)
あれ?どこどこ?!?と言っているうちに飛んで行ってしまいます。
超望遠をなめてました。
両眼視で頑張る
当たり前のことなんですが、肉眼で見ている広さがファインダーを覗いた瞬間、ほんの数パーセントに切り取られてそれ以外が見えなくなっちゃうんで、どこ見ているのかさっぱりわからなくなるんですよね。
特に野鳥狙いだと周辺は木の枝だらけで、区別ができるような目安となるものもありません😅
なので、右目はファインダーを覗きつつ、左目で全体を見るのですが、それにはどうしても視差がありますし、それ以前に、かなり慣れていないと、左右の視界を重ねるのが難しいです。
自分の場合は左目で見えている被写体を、ファインダーの中央より右下くらいに持っていくとフレームインしてくれます。
なかなか、言葉で伝えるのが難しいですが、これまたなかなかの難易度で、しかし難しいからこそ楽しくて、スパッと狙ったものをフレームインできるととても気持ち良いです。
ドットサイトが必要か
というわけでドットサイト欲しいですね。
これがあると超望遠でも被写体を捉えるのが比較的容易になります。
使ったことはありませんが(^^;
ただいまヤフオク入札中です。
840mmでもかなりトリミングしちゃってますが、プロキャプチャーならこんなシーンも。
一脚はあったほうが良い
さすがに比較的軽量なマイクロフォーサーズシステムといえども、ファインダーを覗いてずっと構えていると腕が悲鳴をあげます。
飛び立つのを待っている時なんかは、ファインダーから目を離すと、被写体を見失う可能性大ですし、なぜかたいていの場合、目を離した瞬間に見事に羽ばたいていきます(笑)
というわけで、一脚は必須だなと思いました。
さすがに三脚だと取り回し悪そうなんで、一脚ですよね。
ベルトにこんな一脚ホルダーをつけておけば、腰で一脚を支えられて取り回し良いはずなんで、早速買いました。
ちなみに一脚はこんなベルボンのウルトラロック(軽く捻るだけで全段のロック、アンロックが可能)に自由雲台をつけて雲台はフリーのまま使用してます。
結構華奢なのですが、耐荷重3kgということでギリギリ大丈夫なはずです。
ウルトラロックは伸縮が楽で良いです。
日本最小の鳥!?キクイタダキも発見!
お城の近くで、一瞬飛んできためっちゃ可愛い鳥を撮影できました。
twittterで聞いてみたところ「キクイタダキ」と教えていただきました。
なんと日本最小らしいです。
ビギナーズラックですかね。
しかもプロキャプチャーのおかげでこんな可愛い姿が撮れました。
プリティすぎるやろ…
かっちり動きを止めるため、シャッタースピードを1/2000秒にしましたが、曇り空な上に日陰みたいな薄暗い場所だったこともあり、ISO感度を3200まであげました。
トリミングもノイズ処理もしていますが、3200でこんだけ描写できているのは、さすがE-M1 markIIではないでしょうか。
しかし最初にこんなに可愛いのが撮れてしまったら、野鳥撮影はかなりハマりそうですね😅
とにかく撮影が楽しいです。
撮影はまだまだこれからですが、とりあえず2月下旬からのメジロ、いわゆるウメジローの撮影が楽しみで仕方ありません。
ぶっちゃけ、メジロは意外と近づけるので40-150mmでも十分撮影できますが、よりたくさん可愛いメジロが撮れるようになるのは間違いありません!