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前代未聞の超大口径レンズ Voigtlander SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical レビュー【マイクロフォーサーズ】

キャッチ画像

F0.8 — このかつて聞いたことすらない超大口径レンズを購入し、4ヶ月ばかし持ち歩きましたのでレビューしたいと思います。

F0.8は現在発売されている写真用交換レンズとして最も明るいF値です(2021年4月現在)


58mmがマイベスト焦点距離

SUPER NOKTON

このレンズの焦点距離は29mm。マイクロフォーサーズマウントですので35mm換算58mmの画角となります。


以前、別記事でフルサイズとマイクロフォーサーズの撮り比べレビューをした際、画角を合わせるるために焦点距離を毎回チェックしながら撮り歩いたことがあります。

その時無意識にズームレンズで画角を変えながら撮っていたのですが、圧倒的に58〜60mm(35mm換算)で撮った作例が多かったのです。

標準レンズを使い一歩前に出て被写体に少し迫った感覚でありながら、標準レンズ的にも使える画角です。

この画角が自分にとって一番しっくりきているなぁと気づきました。

思い返せばM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroをめっちゃ気に入ってたのも 60mm(35mm換算)という画角だったからかもしれません。

その事実に気づいた直後にこのレンズの発表がありました。なんということでしょう。

そりゃ買いますよね。一番好きな画角のレンズが前代未聞のF0.8なんて明るさで出るのですから。

というわけで、速攻で予約してしまった次第です。


スペック

  • 焦点距離 29mm
  • レンズ構成 7群11枚
  • 最大絞り F0.8
  • 最小絞り F16
  • 絞り羽根 12枚
  • 最大撮影倍率 0.1倍
  • 最短撮影距離 0.37m
  • フィルター径 φ62mm
  • 重量 703g

マイクロフォーサーズ専用設計となっております。

絞りクリック切換え機構

絞りリング前のリングを手前に引いて回すことにより絞りリングのクリックをON OFFすることができます。


外観:各ボディとのマッチング

コンパクトながら金属製の鏡筒でずっしり703gの重量があります。

高級感溢れるフォクトレンダーらしいデザインになっております。


E-M5 markIII
E-M5 markIIIE-M5 markIII

レンズがかなりヘヴィですので、OM-D E-M5 markIIIとの組み合わせでは少々ボディサイズが足りない感じです。 見た目はかなりいい感じなんですけど。


G9 PRO
G9 PROG9 PRO

LUMIX G9 PRO 程度のボディサイズがあると安定して構えることができます。 筆者の所有カメラの中ではベストマッチングです。


GF9
GF9GF9

さすがにLUMIX GF9 には付ける気もしませんが、あえて付けてみたらやっばりフォーカスリングを回すのが不安でしょうがありませんw AFだったら使えなくはなかったんですが。


開放でみられる色収差

桜

このレンズ、開放F0.8では若干パープルフリンジやマゼンタ被りがあります。

前代未聞のF0.8ですからね。その数値を考えれば十分どころか十二分な画質かと思います。

一見すると甘めに感じてしまう画ですが、ピントの合う範囲、いわゆる被写界深度が非常に浅いがゆえです。 合焦面はF0.8とは思えないほどシャープです。

ファインダーを覗きながら開放から少し絞りリングを回していくと、スッーとマゼンタが抜けてシャープになっていくのが見えて面白いです。 すごく端正な画に変化していきます。

すると、ちょっとクセがあるかなと思っていた開放の描写が恋しくなっちゃうんですよね。

絞るとなんだか物足りない…優等生すぎてw

そのマゼンタ被りと周辺減光でノスタルジックな雰囲気が味わえるのもいい感じなんですよね。


ちょっとマゼンタが気になるなって言うシーンではF1.4くらいまで絞ってやると非常に端正な画を出してくれます。

F1.4でも十分明るいですよね。

筆者はそうやってちょっと絞ってはみるけどやっばり開放で撮ってしまうことが多々ありました。

開放F0.8から、F1.4、F2とそれぞれ変化して多彩な描写を見せてくれる楽しいレンズです。


今までのマイクロフォーサーズレンズでは味わえない空気感

河津桜

空気感とは何かみたいな話になってしまいますが、中距離での適度なボケと言うのも一つの空気感かと思います。

マイクロフォーサーズだと割と出しにくかったその空気感ですが、このレンズだと開放はもちろん、シャープに写るF1.2〜2くらいでも自然いい雰囲気になってくれます。

あのなんとも言えない立体感です。

意図してボケを作りに行かなくても、スナップで平面的に撮るだけですごく良い空気感を味わうことができます。


描写、解像テスト

縮小での全体

まずは、縮小での全体を見ていただければと思います。

開放F0.8ではマゼンタが被り周辺減光も見られ、どことなくノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。 この雰囲気、これはこれでたまらないものがあります。


左端

続いて画面左端をクロップしたものを並べてみました。

比べればF0.8に甘さを感じるものの、十分な解像力を持っていることがわかります。

F2まで絞れば全くソツのない、がっつりシャープな画になっていきます。 この描写でF2ですからね。すごいもんです。

F4までいくとカリッカリになりシャープさのピークとなります。


ボケ比較

ボケ比較

ボケ具合を並べて比較してみました。

とてもトロってしたなめらかなボケ味ではないでしょうか。

やはり開放F0.8のノスタルジックさはたまりません。が、かなりの極うすピントがわかると思います。 手持ちのMFではかなり神経使いますw

F1.4〜F2のボケとシャープさのバランスの良さは万能的にどのシーンでも使えそうです。

これくらいボケてくれると、マイクロフォーサーズでもボケに物足りなさを感じることはありません。

画像に並べてはいませんが、F1.2ですでにノスタルシックさが消えていきます。端正な描写ながら最大限のボケを活かすことができそうです。


逆光テスト

開放

逆光での開放ではパープルフリンジが結構目立つショットが多くなります。 フレアやゴーストなどはかなり抑えられています。


F16

最小絞りF16にて撮影しても光条は広がり気味です。


まとめ

ノスタルジックな開放F0.8の描写と端正なF1.2以降の使い分けが楽しいレンズです。

ノスタルジックと言っても決してオールドレンズとは違う比較的現代的な写りです。

十分シャープでコントラストも高く逆光にも強いです。

F0.8の力任せで、ただ大きくぼかすだけではなく、その個性あふれる描写が愛おしくなるレンズです。

間違いなく今一番楽しいレンズです。


高額なレンズではありますが、ぜひ手にしていただきたいと思う、非常にオススメできる一品です。


ただ一つ残念なことを言いますと、電子接点がないのでEXIFが残ってくれません…。

AFは無理にしてもEXIFはなんとかして欲しかったです。


最後に作例をご覧いただきますが、おかげで撮影絞り値が全くわかりませんw。多分ほとんど開放だと思いますが、時々絞っています。

その辺の推測も含めお楽しみいただければと思います。

※作例はRAWをLightroomにてそのまま無設定で書き出しました。

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