toshiboo's camera

カメラでハッピーライフ!

ありがとオリンパス

E-M1 markII


2020年6月24日、オリンパスがデジタルカメラを中心とする映像事業を投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表しました。

事実上、オリンパスがカメラから撤退することとなりました。

とてもショッキングなニュースでした。


ミラーレス一眼市場においてソニー、キヤノンを抑え2018年まで最大の販売シェアを誇ってきたオリンパスですがそのシェアを持ってしても、スマートフォンに押されたカメラ市場全体の縮小には逆らえなかったようです。

決算報告を見てみれば2019年183億円、2020年104億円もの赤字を生み出していた映像事業な上、この先も明るさが見えないカメラ市場ですのでいた仕方ないでしょう。

過去10年間で黒字になったのは1度きりで、累積赤字は1000億円を超えていたというので株主からは待ち望まれていた結果なのでしょう。

素晴らしいカメラ「OM-D」「PEN」をなんとか存続させる可能性としては苦渋の決断とはいえ最善の判断だったかもしれません。


筆者自身もOM-D E-M1 markII によってカメラ人生が大きく転換したと言っても過言ではなく、このBlogが存在するのも、オリンパスのおかげなので非常に感慨深いです。


オリンパスのカメラはなくなるのか

E-M1 markIIとレンズ

調べれば、1936年(昭和11年)に「ズイコー」75mmF4.5と「セミオリンパスI型」を発売しオリンパスの映像事業がスタートしたようです。

なんと84年の歴史です。

このオリンパスカメラの歴史に終止符が打たれてしまうのでしょうか。


幸い、売却先のJIPはソニーからの「VAIO」やNECからの「BIGLOBE」を再建させた実績があります。

ニュースによれば「OM-D」「PEN」などのブランド名は一定期間引き継がれるとのことで、この文面だけ見ると「オリンパス」を冠するカメラの存続は難しい気もしてしまいます。

一定期間とのことなので「OM-D」「PEN」すらもしかしたら時間の問題なのかもしれません。

筆者に今後のオリンパスカメラの行く末など知るよしもありませんが、なにとぞ 新会社を設立していただいた際は「オリンパス」の名を社名の一部に入れていただき「オリンパス」のロゴが入ったカメラが続くことを切に願っています。うーん、ムリかなぁ😅

もしかして、パナソニックが買収し「SANYO」「eneloop」のように見事にブランドを消し去ってしまうのか(追記:メインの商品ロゴではなくなったもののeneloopの名はまだ残っていました。ご指摘ありがとうございます。)、中国企業に買収され…まあ今や中国メーカーは質の良いところも多いので悪くないかもしれませんが、日本のカメラブランドで無くなってしまうと想像するのはさみしいものがあります。


オリンパスカメラの作りの良さ

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カメラ事業から撤退するとはいえ、オリンパスのカメラが素晴らしいことにはなんの疑いの余地もありません。

オリンパスのカメラって、ボタン・ダイヤル類はしっとりかつカチッと動き、液晶の可動もとても滑らかで、カメラとしての重厚さを感じるボディの作りで、ほんと触り心地が良く質の高さを感じます。

エントリーモデルのPENシリーズでもとてもかっちり作ってあって、店頭などで触ってみるととても印象が良いです。

筆者はキヤノンからオリンパスに移行し、現在パナソニックをメインにニコンなんかも所有していますが、間違いなく一番質感の高いカメラを作っているのはオリンパスだと思います。


E-M1 markIIに25mmPROレンズ


PROレンズに関しても、それまで持っていたキヤノンのLレンズと比べて雲泥の差で造形や手触りの質感がよかったです。 オリンパスE-M1 markIIへ移行した時、ものすごく感動したのを覚えています。

決してLレンズの造りが悪いなんてことはなくすごく良いんですよ。オリンパスが良すぎるのです。


センサー手ブレ補正とSSWF

オリンパスカメラの特筆すべき性能としては、やはり最大7.5段分にもなる手ブレ補正センサーダストを全く寄せ付けないSSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)ではないでしょうか。

筆者が使ってきた限り、オリンパスのSSWFではほんとにゴミが一回も乗ったことがないんです。

この頭おかしいレベルの5軸手ブレ補正とSSWFはオリンパスの…いやデジタルカメラ界の資産とも言える技術だと思いますので、なんとかその技術を生かしたブランディングで再建と継続を望みたいところです。


みんなカメラとレンズを買おう

撮影してるとこ


モノが良いだけではどうにもならない虚しさや世知辛さを感じてしまいますが、今エンドユーザーができることとしては、カメラとレンズを買うことではないでしょうか。


オリンパスのカメラがなくなる可能性はあっても、マイクロフォーサーズマウントがなくなるわけではありません。(多分しばらくは…)

おそらくオリンパスから出る最終世代になるであろうE-M5 markIIIの12-45mm F4.0 PRO レンズキットが欲しくてたまらなくなりました。

今なら20,000円のキャッシュバックもやってるんですよね…

最後にオリンパスのカメラが盛り返したとなるとJIPの力の入れ方が変わるかもしれませんよ?


E-M1 markII 上部


もちろんオリンパス以外のメーカーも全く他人事ではなく、RICOHに引き継がれたペンタックスもいつカメラ事業ごと引き離されるかわかりませんし、屋台骨の主力がカメラというNikonもこのカメラ不況に立ち向かっていけるかは心配でなりません。主力だからこそ切り離されることはないにしてもそのまま会社ごと…いやいや。

あのオールカメラジャンルにて絶対的な販売シェアを誇るキヤノンですらカメラ事業の売り上げが大きく落ち込みいつ赤字になるかわからない状況です。

謎の体力でフルサイズにも参入し、マイクロフォーサーズでも新機種を発表したばかりのパナソニックはどうなってるんでしょうね🤔 決算報告をみてもセグメントがごっちゃになってるのでカメラ事業単体ではわかりませんが、欧州でテレビ・デジカメが苦戦で減収とは書かれています…まあどこのメーカーも同じでしょうが。

その中でも不穏な空気を感じないのがSONY。といえどもこのカメラ市場縮小の流れには逆らえていませんが2018年と2019年の比較でも5%の売り上げ減少しかみられていませんのでかなり優秀だといえます。さすがですね。


残念ながらオリンパスは手を引いてしまいましたが、なんとかカメラ市場が復活して各メーカーから出るであろう魅力的な製品をこれからももっと使ってみたいです。

みんなでどんどんカメラやレンズを買うしかないですね😂


かつてソニーがミノルタから引き継いだ「α」のように、「OM-D」「PEN」 も見事に返り咲き輝きを取り戻してほしいものです。


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