マイクロフォーサーズのフラッグシップ機であるパナソニックLUMIX G9 PRO(DC-9)とオリンパスOM-D E-M1 markIIですが、この2機種を比べる上でもっとも気になる性能の一つとして手ブレ補正があるのではないでしょうか。
その手ブレ補正の効果を、オリンパス、パナソニックそれぞれの手ブレ補正付きレンズと組み替えてテストしてみました。
検証機種スペック
LUMIX G9 PROはボディ内だけで6.5段分の5軸手ブレ補正をうたい、さらに20本以上の手ブレ補正付きレンズと連動しDual I.S.2とかいうさらなる高次元の手ブレ補正を実現しています。
かたやE-M1 markIIはボディ内だけで5.5段分の5軸手ブレ補正をうたい、スペック上ではパナソニックの後塵を拝しているものの、実際の効果はLUMIX G9 PROよりも上との呼び声も高い元祖頭おかしい(褒め言葉)手ブレ補正カメラです。
E-M1 markIIも現在2本の手ブレ補正付きレンズと連動し、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROではやはり6.5段分の5軸シンクロ手ぶれ補正を実現しています。
自分が体験した中でも、この組み合わせは恐ろしいほどで、広角側で数秒くらいの長秒露光は躊躇せず手持ちで撮影してしまいます。
というわけで、このカメラ界の常識を3回転くらいひっくり返しそうな性能を持つ両機種で手ブレ補正を比較テストしてみました。
ついでと言ってはなんですが、パナソニックGX7 markIIにも参加していただきました。
ちなみにGX7 markIIはボディ内で4段分の5軸手ブレ補正となり、レンズの補正と連動させるDual I.S.に対応しています。
テスト方法
それぞれのボディに、
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
をとっかえひっかえくっつけてそれぞれのシーンで10枚ずつ撮影し、撮影結果を検証、良と不可の数をカウントしてみました。
設定及び撮影条件
12-100mm F4.0はレンズの手ブレ補正スイッチON 望遠端35mm換算200mmにてシャッタースピード1/2秒にて撮影
40-150mm F2.8は望遠端35mm換算300mmにてシャッタースピード1/2秒にて撮影(レンズ内手ブレ補正なし)
共に屋外でND400フィルターを使い鉄塔を撮影
12-60mm/F2.8-4.0 は望遠端35mm換算120mm、シャッタースピード1/4秒、屋内にて70cm前方の目標物を撮影しました。
オリンパスボディの場合、パナソニックレンズの手ブレ補正スイッチON,OFFで若干挙動が変わるのですが今回はON,OFFともほぼ同じ結果でした。 若干挙動が不安定な場面も見られたので普段はOFFにした方が良いと思います。
逆にパナソニックボディでオリンパスレンズの手ブレ補正スイッチをOFFにすると全ての手ブレ補正がOFFになります。
こんな超適当な被写体ですみません(^^;
検証はピクセル等倍に表示させて厳し目に判断しました😤
まさかの検証結果!
まあ、こんな検証写真をダラダラ見てもらうわけにもいかないので、表にしました。というわけで、いきなり結果です。
ちょっとびっくりじゃないですか?
まさかのLUMIX G9 PROにM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROの組み合わせが最強でした。
しかもGX7 markIIとの組み合わせでも90%!!いや、これもかなり厳しく見たんでほぼ100%と言っても良いくらいなんですよね…。
E-M1 markIIと12-100mm F4.0 IS PROに全幅の信頼を寄せていたのですけど、どうしちゃったんでしょうかね。
流石にパナソニックのボディとオリンパスのレンズとの組み合わせでシンクロ手ブレ補正は効いていないと思うのですが、どうなんですかね?! なんだかシンクロしているとしか思えません。
パナソニックのボディに取り付けても12-100mm F4.0 IS PROの手ブレ補正スイッチをOFFにするとボディの手ブレ補正を含めて全てOFFになるので、レンズ、ボディどちらの補正が有効なのかわからないのですが、非常に面白い結果になりました。
この効き具合からレンズのみの手ブレ補正とは考えにくい気もするのですが、どうなんでしょう。
【追記】オリンパスの手ぶれ補正付きレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROと300mm F4.0 IS PROについては、レンズの手ぶれ補正のみが作動するようです。
なるべく、差が出ないような持ち方になるよう気をつけていたのですが、もしかしたらちょっとした差があったのかもしれません。
にしても圧倒的な差でちょっとびっくりすぎる結果でした。
まとめ
というわけで、LUMIX G9 PROとM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROが最強の手ブレ補正を持つ組み合わせとなってしまいました。
しかも、8.3倍ズーム35mm換算24-200mmとなる最強便利でしかも高画質なレンズです。
小型軽量の LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0にMY標準ズームの座を明け渡そうとしていたのですが、ますます手放せないレンズとなってしまいました😅
追記 300mmF4 IS PRO +MC-14もテスト
35mm換算840mmになる オリンパスM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROもシャッタースピード1/6秒でテストしてみました。
レンズ内手ブレ補正ありです。
ちょっとE-M1 markIIの汚名挽回返上ができたでしょうか。
ただかなりシビアにみたので、LUMIX G9 PROもほぼほぼOKの画像でした。
あと、12-100mm F4.0 IS PROも再チャレンジしてみました。
E-M1 markIIでのGOOD率も良いと70%程度まで上がりました。
テスト中結構息を止めているのでその体調のタイミングも大きいかもしれません。
ただやはり、再テストでもLUMIX G9 PROはほぼ100%でした。
しばらくこの組み合わせになりそうっすな…
5のつく日でLUMIX G9 PROがめっちゃ安いです!
↓ しかし、このレンズ凄すぎやしませんかね