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ISO感度ノイズ対決 フルサイズ高画素機 vs マイクロフォーサーズ G9 PRO vs E-M1 markII

前回のハイレゾ対決に続き、ISO感度でのノイズを比較してみたいと思います。

最新2000万画素クラスのマイクロフォーサーズフラッグシップ機、パナソニックLUMIX G9 PRO(DC-G9)とオリンパスOM-D E-M1 markII、両雄の対決です。

それに加え2012年発売とはいえDxOセンサースコアで高得点を誇るフルサイズ高画素機ニコン D800Eを比較してみます。

流石に、センサーサイズがものをいうISO感度ノイズ対決ですのでフルサイズセンサーであるD800Eの圧勝は予測できますが、それにどこまでマイクロフォーサーズが食い下がれるかというところでしょう。


ちなみに高感度での画質に大きく関わる画素単位の受光面積は、D800Eの画素数が多い分センサーサイズの差よりは少なくなります。 フルサイズとマイクロフォーサーズでは、ざっくりな単純計算だとセンサーの面積は約3.8倍の違いがあるものの、1画素あたりの面積では2.1倍程度の差に縮まります。



ISO感度テスト方法

薄暗い部屋でISO感度を変え3機種交代させて淡々と撮影していきました。

35mm換算で50mm付近

LUMIX G9 PROとE-M1 markIIは F5.6、D800EはF8で撮影しました。

シャッタースピードなど完全に一致しないため露出に多少の違いがあります。

環境光に変化はありませんが、オートホワイトバランス(AWB)で撮影したので色味に若干のばらつきがあります。 (今回の検証には関係ないのですか、若干E-M1 markIIのWBの転び具合が大きいです。)

RAW記録のものをノイズ処理を行わずLightroomでそのままJPEGに書き出しました。

E-M1 markIIの拡張ISO感度の低い側はISO64になります。


全体


ディテール比較

それぞれの機種で撮影したものを等倍で切り出し並べてみました。

ぬいぐるみの毛並みのディテールがISO感度が上がるにつれ、どの程度まで再現できているか比較してみます。


LUMIX G9 PRO

G9 比較


OM-D E-M1 markII

E-M1 markII 比較


D800E

D800E比較


どうでしょう。


3機種比較

もうちょっとわかりやすいよう、1枚の画像に並べてみます。

3機種比較


G9 PROとE-M1 markIIの約2030万画素に対し、D800Eは3630万画素と画素数が多いのでピクセル等倍だと被写体が大きくなります。

ノイズに対しディテールが埋もれにくくなっているので、同じノイズ量だとしてもディテールの再現は有利です。


LUMIX G9 PROとOM-D E-M1 markIIを比較すると、全域にわたってほぼ変わらないものの、E-M1 markIIの方がISO1600あたりからノイズ量がわずかに少なく感じます。まあ、気のせいレベルですが。

とはいえ、両機種ともISO6400あたりからガタッと画質が落ち、25600では毛の質感が全くわかりません。

両機種ともディテールに関しての非常用として使えるボーダーラインは6400かなと思います。

逆にいうと3200が十分使える再現性でびっくりしました。


フルサイズセンサーであるD800Eは流石の貫禄ですが、やはり12800ではガタッと画質が落ちています。 マイクロフォーサーズ両機種と比較してちょうど1段分くらいの違いに見えますが、被写体を同じ大きさまで縮小すれば2段分くらいの優位性を感じます。


D800Eを縮小して比較

D800Eの画像を縮小し、被写体の大きさを合わせ並べてみました。

D800Eを縮小して比較


ノイズ量は多いものの、ディテールの再現性という部分では1.5段分くらいD800Eが有利でしょうか。さすがフルサイズです。


マイクロフォーサーズ、ボーダーライン(ISO6400)での比較

先ほど限界値と踏んだ、LUMIX G9 PROのOM-D E-M1 markIIのISO6400を並べてみます。

マイクロフォーサーズ、ボーダーライン(ISO6400)での比較

こうしてみるとノイズ量はほぼ変わりがないものの、G9 PROの方がわずかにディテールの再現性は優れているように見えます。


色の再現とノイズ量

単純に暗所ノイズ量がわかりやすいよう色鉛筆の暗い部分をトリミングして並べてみます。

感度が上がるにつれ、濃色の色の差がだんだんわからなくなっていきます。

色部分3機種_iso比較


先ほどと縦横が入れ替わってすみません。


マイクロフォーサーズ両機のISO25600では濃色の色の区別がほとんどつきません。

特にE-M1 markIIの方は12800から暗部の色の違いがほとんどわからなくなってしまっています。

G9 PROは12800でもかろうじて色が残っています。


LUMIX G9 PROとOM-D E-M1 markIIを比較して、ノイズ量としてはISO800くらいからE-M1 markIIの方が少ないです。


D800Eも単純にノイズ量としてはマイクロフォーサーズよりはわずかに少ない程度でしょうか。

ただ、D800Eの方は25600でもしっかりと暗部の色が残っています。



まとめ

この検証をまとめると

  • G9 PRO と E-M1 markIIのできれば使いたくないけどしょうがなく使っていいのはISO6400

  • G9 PRO と E-M1 markIIでは若干色再現とディテール再現はG9 PROが良いが、E-M1 markIIの方がノイズ量は少ない

  • D800Eはマイクロフォーサーズに比べおおよそ1.5段分程度良好。

という感じでしょうか。

とはいえ、G9 PROとE-M1 markIIの差はごくわずかです。

両機種を選ぶ際の判断基準としては差がないに等しいでしょう。

逆に高感度画質の差が、フルサイズより1.5段程度しか違わないとなれば、多くのフルサイズやAPS-Cユーザーが抱いているであろうマイクロフォーサーズのネガティブイメージは幾分和らいだのではないでしょうか。

実際にはこのマイクロフォーサーズ2機種の超強力な手ぶれ補正で、シャッタースピードをそれ以上に長くできるので、動体以外のものを手持ちで撮るならマイクロフォーサーズの方が有利ともいえます。


動体の場合は頑張って貯金して明るいレンズを買いましょう(笑)

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↓ この時はISO1600がボーダーラインなんて言ってますね。この時言っているボーダーラインは常用できるという意味で今回における3200程度なんですが、人間丸くなったものです(笑)

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ハイレゾショット比較や手ブレ補正も比較しました!

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