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マイクロフォーサーズ高級標準ズーム対決 高画質でボケもキレイなのはどっちだ?! 【2020年8月更新】

【2020年8月16日更新】

パナソニックLUMIX G9 PROは購入してからお気に入りすぎて、オリンパスOM-D E-M1 markII や NIKON D800Eを押し退け、すでにメイン機の座を獲得しつつあります。

そのLUMIX G9 PROはレンズキットを購入したのでLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.(長い)という高級ライカ標準5倍ズームレンズが手元にあります。

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LUMIX G9 PRO、まじめっちゃ良いカメラです。


今までどこに行くにも必ずカバンに入れているほど全幅の信頼を寄せていたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROと描写面でも比較せねばならんなと思いテスト撮影に行ってまいりました。


ちなみに手ぶれ補正においてはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとLUMIX G9 PROとの組み合わせが最強という、謎の結果も出ています。

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両レンズの特徴


M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

35mm換算 24-200mmまでをもカバーしながら、描写は開放から キレキレという悪魔の高倍率(8.3倍)ズーム。

しかも、E-M1 markIIとの組み合わせで、6.5段分の5軸シンクロ手ぶれ補正を実現。*1

重量は561g。カバーする焦点域を考えれば十分コンパクトで軽量と言えるものの、単純に持った感じの重量はずっしり。

防塵防滴・耐低温(マイナス10度)。


LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.

35mm換算 24-120mm。一般的な標準ズームよりも一つ長い焦点域をカバーする5倍ズームレンズ。

その代わり、広角端はF2.8の明るさがあり、コンパクトで軽量(320g)を実現。

防塵防滴、耐低温(マイナス10度)、Dual I.S. 2(ボディ内・レンズ内の手ぶれ補正が連動)とパナソニックレンズ最高のスペックに達しています。


望遠端でのレンズ全長の差


画質比較

まずは遠景でのシャープ、コントラスト、色のりなどを比較したいと思います。

比較画像は全てLUMIX G9 PROにてRAW記録、Lightroomでそのまま(プロファイルAdobeカラー)JPEGに書き出したもの、またはLightroomの比較プレビューのスクリーンショットです。


M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO


LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0


両レンズとも、かなりシャープで、12-100mmF4はこってりしていて、LEICA 12-60mmの方がスッキリしている印象です。


等倍に表示して比較

↓ 中央部

中央部


↓ 周辺部

周辺部

いずれも左側が12-100mm F4.0、右がLEICA 12-60mmになります。

どうでしょう。

中央部はほぼ互角のキレの良い描写。

やはりM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROの方がこってりな色のりでコントラストが高いです。

逆にLEICA 12-60mmの方が色がすっきりしている分、繊細さを感じます。

周辺まで見て行くと、12-100mm F4.0の方がよりシャープに解像していることがわかります。


ボケ比較

続いて広角端12mmと望遠側60mm、望遠端100mm/60mmでどれほどボケの描写に違いがあるか比較してみました。


広角端ボケ比較(12mm)

広角端ボケ比較(12mm)


望遠側ボケ比較(60mm)

望遠側ボケ比較(60mm)

12-100mm F4.0 IS PROの方がボケ具合が半段分程度大きく見えます。


望遠端ボケ比較(100mm,60mm)

望遠端ボケ比較(100mm,60mm)

なるべく被写体の大きさを合わせるようにして、それぞれの望遠端開放で撮影してみました。

当然、焦点距離の長い100mmの方がボケが大きくなります。

完全には被写体の大きさは揃えられていませんが、大きくボケを出そうと思った時の差はこれくらいあります。


玉ボケ

高倍率ズームレンズにしては双方とも比較的キレイな玉ボケが生まれます。

シーンによっては妙な玉ねぎ模様が出たり2線が出たりしますが、かなり抑えられている方だと思います。


ぐぐっと寄ってみた

もう少し被写体に寄ってみると、12-100mm F4.0 IS PROはかなり大きくぼかすことができます。

ぐぐっと寄ってみた

これは玉ボケになんかちょっと変な模様が出てますね。


逆光ウニ比較

最後に逆光耐性とウニ(光芒・光条)を比較してみました。

最小絞りF22まで絞ってなるべく光芒が出るように角度を合わせました。

逆光ウニ比較

LEICA 12-60mmの方がウニが尖るもののゴーストが多く出ました。

角度の条件にもよりますが、12-100mm F4.0 IS PROの方がゴーストが目立ちにくい印象です。

絞り開放でもテストしましたが、ちょっと作例としては失敗してしまったので割愛します。双方ともコントラスト低下等は少なく互角な印象でした。


ざっと撮影した中では、双方ともパープルフリンジなどもほとんど見えることなく、やはり価格ににあった良いレンズだなという印象です。

電子的な補正も効いているとは思いますが、純正でも出るレンズは出ますしね。


まとめ

という感じで、マイクロフォーサーズではハイエンドとも言える標準ズームを比較してみました。

描写の好みは分かれるところですが、12-100mm F4.0 IS PROはコントラストが高く色のりが良いもののわずかにイエロー被りを感じなくもないです。

この描写で35mm換算200mmまでの望遠が使えるというのはとても強いです。


一方、LEICA 12-60mmはスッキリとした色でより繊細なシャープさを感じます。

何よりこれほど描写の良い 5倍ズームがこれほど軽量コンパクトというのはかなり大きなアドバンテージです。

双方うまいことキャラが被らない設定だなーと感心しますね。


個人的に選ぶとしたら、比較すればサイズが大きいとはいえ35mm換算200mmまで使えて、ボケ表現も出しやすい12-100mm F4.0 IS PROを選ぶでしょうか。色のりや描写も好みに近いです。


しかし、G9 PROと組み合わせると、普通に立派なサイズ感になって来るので、コンパクトさでマイクロフォーサーズを選んだ方には覚悟がいる感じかもしれません。

ま、これ一本でほとんどの用が済んでしまうので、荷物の重さは減るんですけどね。

とか言いながら、結局あれもこれもとレンズいっぱい持って行くんですが(笑)


選ぶ基準として、画質については双方とも文句のない最高峰の切れ味を見せるレベルですので、やはりコンパクトさと高倍率のどちらを優先するかが鍵となりそうです。

どっちを買っても良くってよ!(笑)


12-100mmF4 IS PROの素晴らしさを語らせていただきました


#002 マイクロフォーサーズ神レンズvol.1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO


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*1:※LUMIX G9 PROはカメラ内手ブレ補正のみで6.5段分を実現。