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カメラでハッピーライフ!

Nikon Z 7 & Z 6を買わない理由

【2019/08/19更新】

今時流行らないティザー広告を1ヶ月も見せられて、満を持して発表されたNikonのフルサイズミラーレス機 Z7とZ6なのですが、ティザーで煽りすぎたせいもあってか若干肩透かしにあった気分で、トーンダウンされた方も多いのではないでしょうか。

自分もまあそのうちの1人です。

リークされていた内容通りの答え合わせ発表会で、プレゼンも淡々と説明する感じでいまいち盛り上がりに欠けているように感じました。


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とはいえ、その公式画像がネットに多く出回り、何回も見ているうちに長年のカメラ感が働き、これはかなり使いやすいカメラに違いないという確信を得て、かなり欲しくなってきてしまいました。

あの下品なグリップの赤い部分もアイデンティティを残しつつスッキリして、ニコンの精悍さもそのまま感じられるなかなかかっこいいデザインに思えてきました。


ボタンの配置などを見る限り、LUMIX G9 PROを購入して感じた、圧倒的な使いやすさに近いものを感じます。

これはきっと使ってて楽しいカメラなんだろうなぁという想像をするたびに、欲しくなってしまうので、冷静を取り戻すため、Nikon Z7 Z6 のちょっと気になる点を書いていきたいと思います。


ざっくり機種紹介

  • Z7 4575万画素の高画素機 493点AFポイント ISO感度上限64-25600 連写速度9枚/秒

  • Z6 2450万画素のスタンダード機 273点AFポイント ISO感度上限100-51200 連写速度12枚/秒

と言った感じで、ソニーのα7R III と α7 IIIに思いっきり被せてきた感じです。


追記:ちょっと表にしてみました(Ver2.0対応版)

Z 7 Z 6 α7R III
有効画素数 約4575万画素 約2450万画素 約4240万画素
ファインダー OLED 約369万ドット 約0.8倍 OLED 約369万ドット約0.8倍 OLED 約369万ドット 約0.78倍
液晶モニター 約210万ドット チルト式 約210万ドット チルト式 約144万ドット チルト式
連写速度(AFAE追従) 約9コマ/秒 約12コマ/秒 約10コマ/秒
シャッタースピード 〜1/8000 〜1/8000 〜1/8000
フォーカスポイント 493点 273点 399点
瞳AF
ISO感度 常用 64~25600、拡張 32〜102400 常用 100~51200、拡張 50〜204800 常用 100〜32000、拡張 50〜102400
AF検出輝度範囲 -2~19EV(ローライトAF -4EV)ISO 100、F2.0レンズ使用 -3.5 ~ 19EV(ローライトAF -6EV)ISO 100、F2.0レンズ使用 -3-20 EV (ISO100相当、F2.0レンズ使用)
メモリースロット XQD×1 XQD×1 SD(UHS-II)×2
5軸手ブレ補正 約5段分 約5段分 約5.5段分
フラッシュ同調速度 1/200秒 1/200秒 1/250秒
連続撮影枚数(ファインダー) 約330枚 約310枚 約530枚
重量(CIPA準拠) 約675g 約675g 約657g

気になる部分を抜粋して比較表を作りました。



AF/AE追従がファームウェアver 2.0にて改善

発売当初、高速連写時はAFのみ追従でAEの追従ができませんでしたが、 2019年5月に公開されたファームウェアver 2.0にて、高速時でもAE追従可能となりました。

Z 7 は9枚/秒、Z 6 は12枚/秒、でAF/AE追従連写が可能となります。

これはなかなか良いですね。

Z 6の12枚/秒というのはフルサイズミラーレスのメカシャッターとしては最速になります(2019年5月16日時点)

瞳AF新搭載!Z7、Z6ファームウェアアップデート | ニコンイメージング



NIKON Z7 & Z6 の気になる点


XQD シングルスロット

これはちょっと目を疑いました。

百歩譲ってXQDは仕方ないとしても、シングルスロットはあり得ません。


一枚メモリーを入れ忘れたら終わりじゃないですか!(笑)

それは論外として、重要なのは冗長性ですよね。

自分も十数年カメラを触ってきて、メモリーが突然壊れたことが覚えているだけで3回はあります。

ああ見えて、フラッシュメモリーって結構簡単に突然死するんですよ。

3回を少ないとみるか多いとみるかは別として、万が一でも撮影したデータがなくなるのは困るじゃないですか。

特に、プロカメラマンが仕事で、二度と同じシーンが撮れないようなウエディングやらスポーツやらでデータが飛んだら大変なことです。

もう二度とそのクライアントからの仕事は来ないでしょう

自分もE-M1 markIIとLUMIX G9 PROのダブルスロット機を使ってメモリーカードの入れ忘れがほとんどなくなりました(笑)それでもたまに忘れるんですが(^^;

自分にとっては忘れ物対策なのですが、プロにとって冗長性が欠けるということは致命的なことでしょう。

もちろんソニーのα7 III も R III もダブルスロットです。 E-M1 markIIもLUMIX G9 PROも。

44万円のカメラがシングルスロットとかあり得ません。



瞳AFがない(ファームウェアver 2.0にて対応)

せっかくのミラーレスなのに瞳AFが搭載されていません。

顔認識はあるんですけどね。

SONYに乗り換える動機の一つとして瞳AFをあげる方はたくさんいらっしゃったので、これは残念です。

これがあると現ニコンユーザーへの訴求は大きかったでしょうにね。

ソニーもキヤノンもパナソニックもオリンパスも瞳AFを搭載しています。



ファームウェアver 2.0にて対応!

こちらの機能も2019年5月公開のファームウェアver 2.0にて瞳AF機能が実装されました!

瞳AF新搭載!Z7、Z6ファームウェアアップデート | ニコンイメージング



バッテリーの持ち悪すぎない?

カタログスペックだけをみると、ファインダーのみ使用時:約330コマとなっております。

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α7R IIIはファインダー使用時:約530枚となっております。 ソニーの方は実際1,000枚以上は余裕で撮れるようなので、ニコンもカタログ値以上撮れるといいのですが、この数値の通りだとかなり厳しそうです。

ちなみにE-M1 markIIもカタログ値は約440枚となっておりますが、一回の撮影なら最大4,000枚くらい撮った記憶があります。電池がなくなるより先にメモリーがいっぱいになりました。当然連写しまくりですが。

実践でどのようになるか、ちょっと心配です。


シャッタースピード 1/8000

仕様表とにらめっこしていましたら、シャッタースピードの最速は1/8000秒のようです。電子シャッターついているのに。

んーなぜなんでしょう。せっかくF0.95のレンズとか出すのにもったいない。

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まあ、α7R IIIも1/8000秒なんですが、α9やE-M1 markIIやLUMIX G9 PROは 1/32000秒となっております。

あとフラッシュのシンクロスピードも1/200秒までとなっております。*1


耐低温性は普通か

あれほど堅牢性をフィーチャーしていたのに、使用可能温度が0℃~40℃になっています。

と思ったら、カタログ表記的にはD5もD850も0℃~40℃なんですね。キヤノンの1DXmarkIIも 0℃~45℃

頭おかしく? -10℃〜40℃なんて書いてあるのは、E-M1 markIIやLUMIX G9 PROはくらいなんですね。


レンズ少ない

流石に最初のラインナップとして物足りない…。

同時発売は

NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 13万6,500円(税別)

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S 11万4,000円(税別)

の二本。

10月下旬に

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S 8万3,500円(税別)


結構高いなぁ(^^;

当面、Fマウント頼みのレンズ構成。


【追記】2019年8月現在のラインナップ

発表から1年が経過しラインナップも充実してきました。

  • NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
  • NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
  • NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
  • NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
  • NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
  • NIKKOR Z 85mm f/1.8 S

上記が2019年8月現在のラインナップとなります。


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大三元が出るのも2019〜2020年とはなっていますが、正式なリリース月までわかりませんし確定されているわけでもないので、これが出揃ってからでもいいんじゃない?って気もしてしまいます。

多分その時にZ9とか出るんでしょうし。多分ですけどね。


マクロレンズはないし、望遠も200mmまで。

完全にFマウントレンズありきの構成なら、当面はマウントアダプターをデフォルトお値段据え置きでセットしておいて欲しかったです。*2


マウントアダプターを介してどこまでFマウントレンズが実用的なAF性能を出してくれるかも心配なところです。


バリアングル液晶じゃない

これは完全に自分の好みで、好き嫌いの分かれるところでしょうが、自分は断然バリアングル派です。 理由はやはり縦位置でのロー&ハイアングル撮影が容易という事です。

チルト派の、光軸ガァー、開くアクションガァーってのもわからんではないですが、構図見て撮れなければどうしようもありません。

せっかく30Pとはいえ4Kも撮れたり Log撮影もできたりと動画にも力を入れているようなので、バリアングルにして自撮りもできるようにすればYoutuber需要も満たされてたかもしれないのに残念です。


レンズ情報非公開

完全に世の中の流れに逆行していますね。

これほど電子化が進んだ最新マウントで非公開となれば、シグマやらタムロンなどのサードパーティー製のレンズの登場はだいぶ遅くなるのではないのでしょうか。

確実に動作する、魅力的で多様なレンズがたくさん出たほうが、これからのマウントとして盛り上がる気がするのですが。


やたらと高い

Z7が44万円で Z6が27万円

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そのうち価格は下がってくるのでしょうが、想定ライバルであろうα7R IIIの30万円前後の価格やα7 IIIの22万円程度という市場価格と比べると、かなり厳しいと言わざるを得ません。

特にZ7の44万円が際立って高く感じます。


2019年8月時点の価格動向

価格コム最安値ベースでは

  • Z 7 ボディ¥324,900
  • Z 7 24-70 レンズキット ¥362,500
  • Z 7 24-70+FTZ マウントアダプターキット ¥371,624
  • Z 7 FTZ マウントアダプターキット ¥338,308
  • Z 6 ボディ¥211,493
  • Z 6 24-70 レンズキット ¥260,832
  • Z 6 24-70+FTZ マウントアダプターキット ¥279,000
  • Z 6 FTZ マウントアダプターキット ¥223,000

とかなりお求めやすくなりました。 しかも最大4万円のキャッシュバックキャンペーンが~2019年10月7日(日)まで行われています。

BEST SELECTION キャッシュバックキャンペーン | ニコンイメージング

あれ?なんかめっちゃ魅力的なんですけど😅


まとめ

記事公開当初は、価格が高かったこともあり、10万円以上安いD850買った方が良いだとか、α7R IIIの足元にも及ばない上に高いとかボロクソに書いてしまいました。

あれから1年近くが経ち、ファームアップで機能が強化され、価格もかなりこなれました。 しかもキャッシュバックキャンペーンが開催されている現在(キャッシュバックキャンペーンは2019年10月7日(日)まで)、かなり魅力的な機種となっています。

今となってのネガティブポイントとしてはメモリーがシングルスロットくらいではないでしょうか。XQDとはいえ冗長性が完全とはいえないためプロ機としては多少の不安が残ります。


冒頭にも書いた通り、使いやすいんだろうなぁ使って楽しいんだろうなぁと思える操作系の配置で、ニコンらしい精悍なルックスはそそられるものがあります。

ファームアップで瞳AF対応をはたし、暗所AF性能も上がり、高速連写もAE追従となったためスペック的にもほとんど不満のない性能となりました。

レンズラインナップも着実に増えてきており、Fマウントレンズを使いまわさない新規ユーザーでも十分楽しめるフォーマットとなってきました。

発表当時のタイトル「Nikon Z 7 & Z 6 を買わない理由」がほとんど覆される状況となってきました。

筆者はここ最近ずっと パナソニックLUMIX S1R の価格を追っかけているため、この価格が下がったZ 7 、Z 6がかなり魅力的に思えてしょうがないです😅。




*1:オートFPハイスピードシンクロは可能

*2:マウントアダプター同梱キットはあります