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【望遠ズーム編】キットレンズとPROレンズを比較してみた

前回の標準ズーム編に続いて、キットレンズとPROレンズを比較してみようと思います。

今回はキットレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R と ED 40-150mm F2.8 PROの望遠ズームレンズを比較です。


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M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

このレンズもE-M10 markIIなどダブルズームキットのレンズとして付属しています。


驚異の低価格

キットレンズなんで安いのはわかるのですが、その中古市場での安さはハンパなく、なんと1万円を切る価格で流通していることも珍しくありません。高くても新古品 Sクラスのものが1万3千円程度!

一方、 ED 40-150mm F2.8 PROは新品で14万円。中古でも10万円程度となっております…。


見た目はそれなりにチープ

まあー価格から考えれば妥当としか言いようがありません。

新品価格を考えるともう少し高級感があってもいいような気もしますが。

鏡筒もそれなりに長く面積があるので、プラスチック感が目立ってしまいます。

デザイン的にはオリンパスらしくリング部がローレット風なのですが、やはりプラスチック部分の面積のせいかチープさが目立ちます。


ピントリングの動きが良い

ズームリングの動きはそれなりで悪くはないのですが、ピントリングがとてもしっかりしていて、動きもとてもなめらかしっとりです。

この価格帯でこんな感触の良いピントリングに触れるとは思いませんでした。

ズームすると鏡筒がめっちゃ伸びます。

なんかちょっと恥ずかしいやら(深い意味はありません)


やはりめっちゃ軽い

前回のM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZは93gとめっちゃ軽かったのですが、今回は望遠ズーム。

そうは言ってもそこそこの重さがあると思いきや、わずか190g

ちょっ、35mm換算300mmの望遠ズームですよ?!

まあ、本当恐ろしいです(^^;

ちなみに ED 40-150mm F2.8 PROは 760gです。


マウントはプラスチック

マウントはプラスチック製になっています。

コスト面でしょうがない部分なのでしょう。

残念ではありますが、そのコスト分も画質向上に投資されていると思うことにします。


実写比較

というわけで、今回は全く同じ焦点距離の望遠ズーム 40-150mm F2.8 PROと比較してみたいと思います。

大三元で神レンズですよ。我ながら無慈悲です。


ワイド端全体

ワイド端

こちらのレンズも、色の傾向はほぼ同じです。

若干キットレンズの方がボケがわずかに硬く見える程度でしょうか。


中央部等倍切り出し(ワイド端)

中央部等倍切り出し(ワイド端)

キットレンズもめっちゃよく写ってますね〜!

いやーびっくり。

並べればPROレンズの方がよく描写されていますが、これは画像をシャッフルされたら正しく並べられない自信がありますw

ちなみに周辺部もほぼ同じでしたので割愛します。



テレ端全体

テレ端全体

これもまぁよく写っています。

引きで見てほとんど違いは感じられません。


中央部等倍切り出し(テレ端)

中央部等倍切り出し(テレ端)

これもびっくり!

めっちゃよく写ってますね。

とりあえずこの葉脈で見る限りPROレンズと同等の写りを見せてくれています。

ちょっと悔しくて(笑)、他の箇所でも比べようとも思いましたが、同じ絞り値にしてもPROレンズの方が若干被写界深度が深い(もしくは少し後ろにピントがあっている?)ようで、あまり適切な部分がありませんでした。

風もあったので葉のブレや前後もあったかもしれません。


ただ比較せずに見ても、キットレンズは葉の先の産毛のようなものまで繊細に描写できていて、これまたシャッフルされたらわからないと思います。

キットレンズのF8はハエがとまっているのでわかりますけどね(笑)


逆光耐性

前回の電動パンケーキズーム同様、逆光耐性もなかなか良いものになっています。

逆光

無理やりゴーストを出してもこれくらいでした。

意地悪にテストしてもパープルフリンジは極わずかで、普通の撮影ではほとんど見られませんでした。


逆光


ボケも美しい

開放F値が暗いのでボケはどうかと思いましたが、望遠域だけあって程よくボケてくれます。

しかもボケ味も悪くない。

玉ボケも端正で、偏ったり年輪ボケは見られませんでした。

ボケ

若干二線ボケっぽくというか癖を感じるボケが出たショットですが、そんなことより手前の枝や実や毛虫の描写に目を奪われます。

ボケ


300mmだとなかなか小鳥を大きく捉えるのは難しいですが、羽の描写がどれくらい差がつくのかが気になりますね。

スズメ


AFスピード

これも、S-AFで静体を撮影する分には、全く問題なく素早く合焦します。

PROレンズと比べれば合焦直前にピントが前後する動作がわずかに長いかなと言う程度です。

F値が暗い分、暗所では迷いやすいです。

C-AFでの動体撮影については、今回試せませんでしたが、望遠ズームですから気になるところですよね。

ちなみに室内で自分が軽く前後に動いて撮った分には問題ない感じでした。


最短撮影距離

PROレンズの感覚からするとちょっと寄れないかな?と思い調べてみたら最短撮影距離は0.9mということでした。 最大撮影倍率は0.16倍でした。

マイクロフォーサーズにしては物足りないですが、まあフルサイズの70-200なんかよりは寄れますよね。

ちなみに40-150F2.8PROは 0.7mまで寄れます。


総評

というわけでこの試し撮りだけだと、このキットレンズはPROレンズとほぼ同等の写りを見せてくれました。

等倍で並べて比較して、わかるけどわからない程度でした。

PROレンズとの描写の差は同じF値でしたら、極めて少ないと言えるでしょう。

暗いF値ですが、開放からとても良い描写を見せてくれます。


望遠端でF5.6という暗さと、レンズそのもののチープな質感だけがネガティブ要素ですが、そんなことはどうでもよくなるくらいコストパフォーマンスの高さが際立っています。


望遠持っていないならとりあえず買うべき

なんと言っても、この写りのレンズが新古品でも1万円以下ですからね(^^;

もはや"タダのようなもの"どころではなく"捨ててあるお金を拾ってくる"くらいの価格です。

万が一望遠レンズをお持ちでいないなら、間違いなく買っても得しかしないレンズだと思います。


運動会やポートレートではもちろん活躍するでしょうし、軽くて望遠スナップレンズとしても最適です。

撮影の幅も楽しみも広がること間違いありませんよ。